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雨傘と花



小さな荷台に揺られれば

僕たちはどこへでも行ける

最果てまで続く旅路を真っ直ぐ行けば

君が安心して笑える場所が待ってる気がした


名前の知らない街まで

生きているうちに辿り着けるかな



悲しそうに笑う癖が直らないね

夏の陽射しに焼かれても

君の体温は冷たいままだ

空が手離した雲に触れれば

少しは心も軽くなるのかな


向日葵畑で二人だけが違う方角を見つめていた

生きていた場所はもう見えなくなっていて

それでも哀しそうに泣くから

君の心はまだあの街に囚われたままなのでしょう


誰もいない停留所

錆びれた遊具

崩れ落ちた住居

それら全てを横目で見送った貴方の

その瞳には何が映っているの?



雨降りと透明な傘

背中を丸めて唄っていた


道端に咲いている白い花に

傘を差し出す

そんな不器用な君を僕は愛している



名前の知らない街まで

生きているうちに辿り着けるかな


そこでは自分を嫌いになること

もうしなくていいからね



貴方の護った花が

いつか誰かを笑顔にすること


貴方の繋いだ優しさが

ちゃんと未来まで届くこと



今はそれだけを楽しみにして

僕たちは揺られて進んでいく



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