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花が枯れるまえに



眠たくなる街

夕暮れしか訪れない

ドアが開くのを待っていた

君が迎えにきてくれるのを

夢見ていた



頭の中では仲良しなの

脳の外では一人ぼっち

私が本当は素直だということを

君だけが教えてくれた



掌をひらけると花みたいだ

哀しいことが起こっても

自分の手を見たら安心できるように

産まれる前に作ってもらったんだ




あんまり心臓に依存しちゃダメだよ

余裕がないとき動けなくなるでしょう

君の分の心臓が隣に並んでること

恥ずかしいから内緒にしてるんだ




愛されたから愛したわけじゃないよ

一緒にいるから好きになったわけじゃないよ

理由があればそれがなくなったとき

いらなくなってしまうのかな



君の脳が私を私だと認識してくれるのが

嬉しくてたまらなかったよ

哀しみのアイコンを涙にしないで

たくさん泣かされたけど

どれも温かかったよ




君がそのドアをひらいて

私を迎えにきたとき

どうかこの両手の花を摘んでください

皺々になって枯れるより前に

私はもう一度君に会いたい



君がどこかで生きている街を

私は今日も愛しているよ






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