表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
7/136

1000℃


1000℃で焼かれた君のことを まだ君だと認識する自信は僕にはないよ



君の一部が欠損したとして 僕はどのくらいまで君の名前で呼んであげれるのかな

指輪つきの薬指だけになってしまったとしても 僕は君の名前を使わないだろう

それは君の所有物で 君をそれに求めることは僕には出来ない



顔が吹き飛ばされちゃって 心臓付きの胴体でも

僕はそれに君の名前を使うことはないよ

やっぱり君の顔と君の脳みそじゃないと 僕は認識出来ないから




いつも触れてる君のことを温かいと感じる理由は この世界が冷たいからです。

僕のことを冷たい人間だと呼ぶ理由は 君の世界が温かいからです。




僕の中で君が君であるために 必要なものは元気や健康ではないんだよ

いつも笑っている君を 好きになった覚えはないよ



君のモヤモヤだとか苛立ちにも色があって それは誰かに似ているけど

僕は色んな組み合わせの中の一つを君と呼んだし 名前も覚えた



僕たちの存在なんてその程度だよ 儚くもなんともないんだよ

同じ組み合わせのクローンでも 僕はそいつを殺せないから




800℃で焼かれた君のことなら もしかしたら認識出来るのかも知れないね

そのときまでまだ君の居場所が僕の中にあったら

骨くらいまでは愛せるようになってるかもね


君の顔と心臓と脳みそがなくなっても 僕は君が好きだよ


評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ