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君に食べられたい




君に食べられたいのです

叶うなら心臓を食べてもらいたいです

余裕がありそうなら

他の臓器も食べてほしいです


なんなら四肢も食べて下さい

脳は恥ずかしいので食べないで下さい

知られたくない秘密もあるのです




私たちは他の動物を焼いて食べるのに

身内の体は骨になるまで焼いています

それがなんだか虚しいと言ったら変ですか?

なにも私の体を調理して

お別れパーティを開いてほしいわけではありません

ただ君が護ってくれたこの体を

灰にしてしまうのが忍びなかったのです



君に食べられたいのです

叶うことなら心臓を食べてもらいたいです

そうしたら私は永遠に君と一つになれるから

血となり肉となり君の力になりたいのです



君に食べられたいのです

私がいなくなった世界で

君がもう心臓を動かす元気すらなくなったときに

代わりに私が君の心臓を動かしますから



君に食べられたいのです

君と生きていたいのです

死ぬまでずっと



生きていたかったのです

好きでいたかったのです

鼓動を重ねた日のように

永遠を感じたかったのです


君の心臓の一部になれば

それが叶うと思っただけです

私のことは忘れて下さい



君のことが好きでした

心の底から愛していました

この気持ちを灰にしてしまって

ごめんなさい


君のことが好きでした


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