コーダ
世界の端っこの 何もない無の中に隠れた
出会った君は 憂いながら 微笑んでくれた
話す言葉がないからと 小さく唄う
何もない無の中で 聞こえないように
ラララ ラララ ラララ ラララ ラララ……
君に唄われた歌に嫉妬した 君に僕のことを口にしてほしかった
君の機嫌が良くなると 僕はたまらなく優しくなる
世界の端っこで 無になりながらなら 愛することができた
酸素も炭素も窒素も全部 苦しめるものはここにないから
君が手にする傘は可愛いらしくて よく似合っていた
雨の日には 晴れの日には 雪の日には
どんなふうに過ごしたの
何もない日でも 君は唄った
何もない無の中で 聞こえないように
ラララ ラララ ラララ ラララ ラララ……
血色の良い唇が この世界の一部を吸ったなら きっと
ラララ ラララ ラララ ラララ ラララ……
君の唄う歌が好きだった 原曲は知らないままで
そのままで 僕も唄う
二人の息が吸えていたなら それは きっと
それは もう きっと
それは もう きっと
それは それは どんなものよりも
大切な 感情に なっていたんだよ




