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シーベッド
やられた側が忘れて
やった側が永遠に
罪悪感を抱えて生きていけばいいのに
10年以上前から同じ悪夢に襲われている
心の傷はなくならない
消えたと思えたのは
傷が重なりすぎて
識別できなくなっただけ
でもその傷を埋めるように
君の優しさが染み込んだ
傷だらけだったから
優しさをたくさん受け止めることができた
やられた側が忘れて
やった側が永遠に
人を救ったことを覚えて生きていけばいいのに
貴方が私にくれたたくさんの優しさ
貴方はきっと全部は覚えていないだろうけど
私は全部覚えている
なくなっても覚えている
心に染み込んで
それはもう
私の生きる力になっているから




