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ふじみ



たまに

全世界のことが嫌になるときがある

この社会のシステムと

何の根拠もなく格付けされて

生きていくしかないくだらない世界


身の丈のレンジはある程度固定されていて

ごく稀に特出した奴がいるだけ

平均は何も変わりはしない

その僅かな希望に縋って呼吸をする

宝クジ売り場がなくなれば

自殺率はきっと上昇するのだろう


損をしてまで摂取されてまで

生きる餌をぶら下げられてる

褒められれば喜ぶこの脳が嫌いだ

生きることも辛いのに

その為に働くなんて気が狂っている


死ぬのは怖い

痛くない方法でも怖い

日常から切り離しすぎた


生きているだけで経済は回る

まるで自分は土の中にある

ごく僅かな養分のようだった



誰かに叱られたところで

だからなんだというのだろう

肯定も否定もいらないのだ

ただ名前のない不安と共に

死ぬまで生きていくだけなのだろう


寿命の大半を売り払い

話したこともない奴のために

日銭を稼いで自己を満たす

死んだら何もかも終わりなのにな


自分の体なのに

いつの間にか人質になった

不自由な身だ


満員電車に揺られて

止まれば誰かの舌打ちが聞こえた

こんな哀しい世界は

初めからずっとだった


今更の話


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