運命共同体
当たり前にずっとあった僕の身体のたった一部に
君の指が触れ
たったそれだけのことで二人の冷たい世界に
暖かな太陽が昇った
出逢うことを選んだから
出逢わなければよかったかもしれないと
迷って涙を流した数えきれない夜に
思い出していたのは
愛していることと愛されていること
脳に蓄積されていく淡い春風
白い花吹雪の中で振り返る
それだけを宝物にして
二人で生きていきたいと祈った
誰にも見えない何かが
僕たちの中だけで確かに存在している
二人だけで認識している
その形も温度もいつも不確かで脆くて
だからこそそれに触れると
果てしない喪失感と充実感で満ちている
育んでいくからこそ大きく膨らんで
二度と同じ形には戻らない
今だけを愛していたい
君の言葉
選んで迷って発して響かせてくれた
僕の心の誰もいないところに
君だけが座ってくれた
空も風景も懐かしい記憶でさえも
全てが光に照らされて色がついた
繋がっている
君の心の深いところに触れるまで
君の気持ちの形が好きだった
過不足を補い合うためじゃない
ただずっと隣にいるため
隣に座って君がいる世界を見つめるため
暖かな太陽は昇るから
今日だけの君の顔をよく見せて
毎日見つめていたい
君が生きていることを
君が笑っていることを
君と愛している日々を
見つめていく
この光の中で




