エピローグ
青年は事故から数ヵ月、見事に社会復帰をしていた。青年が過去の古賀峯一に憑依していたなど青年本人しか知らない。
青年は流石に全部は書かないが、ネット小説にしようとしてネット小説に投稿してみた。結果は普通だ。
青年もネタの事なので気にせず、とある同人イベントに買う側から売る側になった。
「全く売れないのに千円」
「……自分で書いておいてそれか?」
「ま、良いじゃん」
同じ同人仲間も自分の作品を展示して売っていく。同人仲間の作品は売れていくが青年のは全く売れていない。
(ま、それも良いかもな。俺が体験した事を残したかったし)
そう思う青年だったが目の前に一人の女性がいた。
「あの……この作品は貴方のですか?」
「そうです……よ?」
青年は女性を見て唖然とした。その女性は青年が古賀に憑依していた時に会った早苗とよく似ていたからだ。
「……早苗君?」
「え? 何で私の名前を知っているんですか?」
「(やっべ……)いや、知り合いに貴女に似た人がいたので……」
「そうでしたか」
青年は慌てて誤魔化した。
(怪しまれたかな……)
「この小説……読んでも良いですか?」
「構いませんよ」
女性はパラパラと読み始め、幾分か経つと女性は視線を青年に向けた。
「素晴らしい作品です」
「そ、それはどうも……」
「まるで実際に見てきたような感覚でした」
(実際に経験した事です)
「それで……変な質問をするんですが……」
「何ですか?」
「私と何処かで会いましたか?」
「……いえ、先程も自分が見間違えたので……」
「そうですか……でも何処かで会ってるかもしれませんね」
「はぁ……」
女性はそう言って青年に代金を渡す。
「自分が言うのもなんですが、買ってもあまり面白くないですよ?」
「いえ、私の曾祖母は古賀峯一と会っていたみたいなので曾祖母を知る良い機会です」
その時、青年は女性の鞄に付いている安産祈願の御守りがあった。
「それは……」
「これですか? 曾祖母が言うには古賀峯一から渡された大切な御守りらしいです。私はいいと言ったんですけど若い者が持ちなさいと……」
「……そうですか」
青年は確信した。この女性は早苗の曾孫なのだと……。
「あの……ぶしつけなんですが電話番号を交換しませんか? やっぱり何処か会った気がして仕方なくて……」
「……良いですよ」
「ありがとうございます。私、栗原早苗です」
「自分は―――」
これは青年が経験した物語。それを知るのは青年の他には誰もいない。いるとしたらそれは神のみであろう。
――完――
『後書きという名の言い訳』
最後までありがとうございます。作者の零戦です。
フィリピンや沖縄はどうしたと思う人もいると思いますが物語は此処で終わりです。というよりも最初から途中退場の戦死にする予定でした。
桜のように咲いてあっという間に散ってしまう表現ですかね。例え司令長官でも弾が当たらないわけではありません。当たる時は当たります。結局は運なんでしょうね。
本当なら護衛する輸送船は対馬丸の予定でしたが、時期が合わなかったので無しになりましたが。
米内はアンチ気味ですが御了承を……。自分個人としてはどうしても米内が怪しくて……。
次はヒトラー等に戻ります。それではまたお会いしましょうノシ
御意見や御感想等お待ちしていますm(__)m