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血煙旅記  作者: 黒洋恵生
仙丹編
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【第八話】制止する毒




「……なんでこんなことしなきゃならねぇんだよ」


 宗志は大きな舌打ちと共に愚痴(ぐち)(こぼ)す。

 宗志と白臣は志津国のとある茶屋に居た。目の前には例のいわく付きの薬を売る〝俎豆屋(そとうや)〟があった。気だるそうにしている彼の隣で白臣は申し訳なしそうに肩を竦める。


「その……ごめん。僕のせいで厄介事(やっかいごと)を引き受ける羽目になって」

「……お前は悪かねぇだろ」

「あれだったら宗志は屋敷に戻って、休んでいてくれ。僕一人で……」

「あんな屋敷に居たら暇過ぎて気狂っちまう。べつにお前の為じゃねぇ。俺は暇潰しに来てんだ。だからお前も面倒くせぇこといちいち気にすんな」


 結局二人は無一文なため、南燕会に来た依頼に協力する事になった。無事に解決出来れば、時雨から報酬の代わりとして、その薬の代金を貰えるということだ。その薬の値段は一年中、日雇いで二人が働いても貯められる額ではないので、渋々(しぶしぶ)だったが宗志は頷いたのである。

 薬屋の店主と見られる男は忙しそうにせっせと働いいる。客と話をしている姿も愛想(あいそ)が良く、寿命を伸ばす薬と偽って毒を売っている様な人間には見えない。


「本当にあの人が……? やっぱ何かの間違いとかじゃないのか」

「世の中には二種類の悪人が居る。一つは俺みたいに悪人ヅラした悪人だ。もう一つは善人の皮を被った悪人だ。あの男は後者の悪人なんだろ」


 白臣はちらっと宗志を見る。相変わらず無表情だが、どこか寂しげな感じを受け取った。まだ彼女が宗志と出会ってから日は浅いが、彼の無表情な顔の小さな変化を少しは読み取れている気がした。それは彼女の気のせいなのかもしれないが。


「お前、薬草とか詳しいんだろ?」

「まあ、それなりに学びはした」

「じゃあ、その寿命を伸ばす薬とやらを時雨に買わせて、それを見て毒なのかどうか判断出来たりはしねぇのか?」

「葉の形を留めていれば、ある程度は分かる。ただ粉末になっていると判断は出来ない」

「なら、あの店に押し入って粉末になる前の物でも見に行くか?」


 そう言って立ち上がった宗志の袖を、白臣が掴んで制止した。そして周りを見渡して小声で話す。


「そんなことして捕まったら元も子もない。ここで騒ぎを起こすべきじゃないと思う。それに君は那智組に追われる身なんだ。那智組を呼ばれたら面倒になる」

「誰だろうと、立ち塞がる奴は斬ればいいだろ」


 宗志はぎろりと白臣を睨みつける。が、彼女も譲らずに真正面から宗志の目を見つめていた。宗志は自分の袖を掴む彼女の腕を振り払おうとはせず、溜め息を吐いて再び座り直した。


「もう少し様子を見よう」

「……そうだな」


 しかし、これといって変わった所がなく怪しい動きもない。何も起こらない町並みを眺めるのが退屈になったのか、宗志が欠伸(あくび)をして首を回した。

 白臣はふと思い出した様に言い出した。


「あの瀬崎さんって人、強いのだな」

「馬鹿だけどな」


 そう言いつつも宗志が否定をしないところを見ると時雨は強いのだろうと、白臣は解釈した。


「しかし那智組にしかも丸腰で捕まって、どうやって逃げ出したのだろう。鳥野さんの話だと救出準備をしている時にふらっと帰って来たと言っていたのだけど」

「どうせ、那智組の奴が興味本意で時雨の包帯とっちまったんだろ。一般人よりは腕っぷしが強い人間が集まってはいるんだろうが、軽率(けいそつ)な行動を取る奴が多いからな」


 時雨の包帯の下に何があるのか、と白臣が訪ねようとした時に宗志が小声で話し出した。


「見ろ。俎豆屋から店主と一緒に餓鬼が出てきた」

「客だろうか?」

「いや、ずっとここにいたが餓鬼の客は一人もいなかった。時雨が言ってた、あそこの店主の直輝とかいう男の娘じゃねぇか」


 それを聞くと今度は白臣が立ち上がった。宗志は訳が分からないという様に立っている白臣を見上げる。


「行こう。あの()に話を聞こう」

「あんなちっこい餓鬼と話をして何の意味があるんだよ?」

「子供は嘘がつけない。もしくは下手だ。しかもあのぐらいの年齢の子供は特に」


 そう言う白臣を見て、宗志は自分が思っていたよりも彼女は(したた)かな奴なのかもしれない、と顔には出さなかったが内心少し驚いた。そして彼は自分の肩を揉みながら立ち上がる。


「さて行くか、餓鬼に話を聞ききに」

「うん」

  

 二人は後ろからその小さい女の子の後ろをさりげなくついて行った。





 暫く後をつけて歩いていると、その女の子は何やら国の端にある林に入っていった。二人も間隔(かんかく)を少しづつ詰めながら後に続く。林の中を少し程進むと、女の子はしゃがみこんだ。二人は女の子を驚かせない様に、わざと足音を立てて近づいていく。

 女の子はこちらに気付いたのか、二人を不思議そうにきょとんとして見ていた。


「おい、餓鬼。お前の親父は毒をーーー」

「宗志!」


 白臣が宗志の話を途中で止める。そして彼の袖を引っ張り後ろを向かせ小声で話す。


「君は単刀直入に尋ねすぎだ」

「じゃあ、どう訊けばいいんだよ?」

「僕に任せてくれ」


 そう言うと白臣は女の子に向き直ってしゃがんで、その女の子と目線を合わせてゆっくりと話し出した。


「ねぇ、君は何をしてるの?」

「……」

「お兄さんに教えてくれないかな?」

「……」

「しかとされてんじゃねぇか」


 宗志が痺れを切らし、しゃがみこんでその女の子にぶっきらぼうに問いかける。


「お前は薬屋の娘だよな?」

「……」

「宗志! 顔が怖い。君はもっとにこやかな表情が出来ないのか」


 女の子は無言で宗志の顔をじっと見つめている。その大きな瞳はうるうると(うる)みだし、今にも雫が溢れ出しそうだ。

 宗志も泣かれては困るので馴れない笑顔を作る。


「もっと口角を上げるんだ」

「……こうか?」

「違う! 両方の口角だ」

「……これでいいか?」

「目付きが悪い」


 馴れない表情をしたせいか、顔中の筋肉がぴくぴくと()()る。

 白臣が溜め息をついた時、くすっと可愛いらしい笑い声が聞こえてきた。


「ぷっ、おもしろいお顔!」

「この餓鬼、人の顔見て笑いやがった……!」

「確かに面白いな」


 女の子と共に白臣まで笑い始める。

 宗志としては、自分の顔を見て笑われるなどとても腹立たしい事のはずなのに全く怒りが込み上げてこず、逆に悪くない様な気さえ起こりはじめている自分が理解出来ずに眉間に皺を寄せた。この訳の分からないくすぐったい感情に気恥ずかしくなって目を逸らす。

 一通り笑い終わると、女の子が心を許した様である。宗志に向かって両腕を伸ばして言った。


「へんなお顔のお兄ちゃん、かたぐるまして!」

「この餓鬼……!」

「いいじゃないか、してやったらどうだ」


 仕方なく宗志は小さい女の子を抱き上げようと手を伸ばしたが……急に引っ込めてしまった。女の子はきょとんと首を傾げている。白臣はその時の宗志の表情の小さな変化を見逃さなかった。


「ハク、お前がやってやれ」


 その声が心なしか沈んだものの様に白臣は感じ取った。白臣は女の子をぐっと抱き上げると宗志に押し付ける。


「何を言っているのだ。君の方が背が高いからこの()も喜ぶだろ。……それに君の手は綺麗じゃないか」

「そうだよ。お兄ちゃんの、おててきれいだよ。どろんこついてないし」


 女の子は宗志の手を弄り始める。

 宗志は切れ長の目を細めて、ふっと笑い女の子を白臣から受け取り肩に担ぎ上げた。


「本当にお前は甘ったれてやがるし、しかも目は節穴だな」

「甘いかもしれないが、僕の目は節穴ではない」


 そう言って笑う白臣につられ、宗志も口元を緩める。身体の芯がじんわりと温まる様な懐かしい温もりを感じたのだった。

 女の子を肩車をして暫く林の中を歩いていた。女の子は宗志の髪を弄ったり、きょろきょろ辺りを見回したりと楽しそうである。


「君はいつもこの林で遊んでいるの?」

「うんっ! おくすりになる草をさがしているの。大きくなったら、お父上といっしょにおくすりやさんをするんだよ!」

「へぇ、凄いね。何の草を探しているの?」

「きょうはね……そうだ、見せてあげるっ!」


 女の子は下ろして欲しそうに宗志の頭を叩くので、彼は丁寧に女の子を下ろしてあげた。女の子は下ろしてもらうと懐から草を取り出す。


「見てみて! こっちは“どくだみ”、こっちは“げんのしょうこ”」

「本当だ。どくだみは別名地獄蕎麦(じごくそば)、げんのしょうこの別名は、たちまち草」

「どくだみってやつは、なんかおどろおどろしい別名してんだな」

「どくだみには地獄蕎麦という恐ろしい名前が付いてるが、湿疹などに良く効くんだ。ちなみにげんのしょうこは腹下しに良く効く」

「へぇ」


 宗志は女の子から手渡された草を指で弄びながら眺め、こんな草にもいちいち名前があるんだな、とぼんやりと思った。


「でもね、わたしがほしいお花がないの」

「欲しい花?」

「すずらん。お父上もしんじゃったお母上もだいすきなお花なんだよっ」

「お前、母親亡くしてんのか……」

「うん……、お父上もね、お母上にあいたいみたいなの。だから、お母上をもとにもどすおくすりをつくるのにいそがしくて、お父上はあまりあそんでくれないの」


 女の子は悲しそうに目を伏せた。その頭を白臣が優しく撫でる。


「でもきょうはたのしかったよっ! お兄ちゃんふたりがあそんでくれたからっ」

「そうか、それは良かった。僕も楽しかったよ」

「あかいかみのお兄ちゃんは、なんでそんなにおくすりになる草をよく知っているの?」

「昔勉強したんだ」

「そうなんだっ!」

「君なら良い薬屋になれるよ」

「うんっ! びょうきになったらおくすりあげるね。せの高いお兄ちゃんには、へんなお顔にならないおくすりをあげるっ!」

「この餓鬼……!」


 そんな宗志を、女の子はからからと可愛らしい声で笑う。白臣もつられたのかくすくす笑っている。

 くすぐったくて温かい気持ちの底で、ひんやりとした寂しさに近い感情を宗志は感じていた。

 女の子が薬屋に帰ると言うので、二人は彼女を送って行くことにした。女の子は宗志におんぶをしきりにねだるので、彼が女の子を背負い歩くことになった。すこしすると背中から規則正しい寝息が聞こえてくる。

 白臣はその安らかな寝顔に思わず微笑んだ。


「なんか、こういうのっていいな」

「……悪くはねぇな」

「本当に君は素直じゃない」


 そう言って白臣はくすっと笑う。彼女としては少しだけ、ほんの少しかもしれないが宗志に近づけた様な気がして嬉しかったのだ。 別に二人は近づく必要など無く、彼女自身、宗志に自分と馴れ合うつもりなど無い事など解ってはいたのだが、彼女には友情でも愛情でもない何か別の、名づけ難い情が宗志に対して湧いていたのだった。


「結局、何の情報も得られなかったな」

「そうだな。僕としてはこのまま何の情報も掴めなくて良いのだけれど」


 この子のためにも、と白臣が呟くと、そうだな、と宗志は空気に溶ける様な声音で呟く。彼の背では相変わらず穏やかな寝息が聞こえていた。

 薬屋に着くと薬屋の店主が驚いたのか目を丸くして、ぺこりと頭を下げている。よくよく見ると女の子に目元の感じがそっくりで、親子である事を感じさせた。


「わざわざありがとうございます。娘が何か失礼なことでもしてないでしょうか?」

「いえ、とてもいい子でしたよ」

「そうですか。申し遅れました、私は俎豆屋という薬屋を営む直輝という者です」


 そう言って深々と頭を下げる店主に合わせて白臣も頭を下げる。その時、宗志の背中から元気な声が聞こえてきた。


「お父上、お父上! このあかいかみのお兄ちゃんおくすりのおべんきょしてたんだって。お父上のおくすりやさん見せてあげようよっ!」


 そう言って宗志の背中からぴょん、と飛び降りて父親である店主の元へ駆けていった。

 さすがに娘の頼みとはいえ、店に入れてくれる事はないと二人は思っていた……が。


「そうなんですか。お時間があれば見ていきますか?」

「いいんですか!?」

「はい、かまいませんよ」


 店主は女の子を抱き抱え、二人を店に通してくれた。入口の所で草履(ぞうり)を脱いで畳に上ると、薬草特有の独特な匂いが部屋いっぱいに充満している。棚には多くの書物が並べて置かれており、部屋の隅には少し大きめのすり鉢やすり棒が置かれている。店はそれほど広い訳ではないがきちんと整理されているおかげか、窮屈さは感じられない。


(……しかし、店に簡単に入れてくれるということは、この店主さんはやはり白なのか)


 白臣としてはその方が有難い。そうであるならば、全て丸く収まり誰も傷つかずに済むのだ。彼女にはやはりこの店主が、この薬屋が毒を人々に売っているなど思えなかった。目の前にいる直輝という男が、ただの娘を持つ普通の薬屋の店主にしか見えなかったのである。


「しかし、直輝さんは僕を見ても驚かないのですね」

「どうして驚く必要があるのですか?」

「……だって僕は人と、違いますから」


 店主は白臣の方をじっと見て、ふっと微笑んだ。その表情に彼女はどこか懐かしい様な恋しい様な気持ちを抱いた。


「この薬屋は普通の薬屋では売ってないような薬も売っているんです。だから、人と違う様な個性を持った方もいらっしゃいます。さすがに角が生えてたりしていたら驚きはしますが。でもそれだけです。角が生えているからって誠実な人ではないと決めつける事は出来ないでしょう?」


 そう言う店主の顔に白臣は自分の父を重ねた。その微笑みは娘を持つ男親が見せる特別なものなのかもしれない。


「しかし、この花……鈴蘭ってやつか?かなりたくさんあんだな」

「ああ……それは、死んだ家内が好きだった花なんです。だから、見かけるとつい買ってしまったり、摘んできてしまって」

「へえ……こんなにねぇ」


 店の裏口の近くには鈴蘭がいけてある壺がいくつもある。 白くて鈴の様な花は一つ一つ見れば綺麗なのかもしれないが、これだけの量があるとまるで魂が群がってるみたいだな、と宗志は感じた。

 そう思う自分は普通ではないのは分かってはいるが、目の前に広がっている光景もなかなか普通ではない。可愛いと言われる物が集まりすぎると、何か別の迫力が出るというのはまさにこういう事を言うのだろう。

 白臣はふと、昔父親に教えてもらったことを思い出した。それはまだ、この島国では広まってない事柄である。彼女は店主に向き直って尋ねてみた。


「花言葉って知ってますか?」

「なんですか、それは」

「海の向こうの国には、一つ一つの花に意味を持たせるという文化があるんです。いつか日本でも流行るとは思うのですが」

「ほう。ちなみに鈴蘭の花言葉というのは何なんですか?」

「鈴蘭の花言葉は〝純粋〟。娘さんにぴったりの花ですね」


 すると今まで大人しくしていた女の子が首を傾げて白臣の腕を引っ張った。


「じゅんすいってなにっ?」

「純粋というのはね、私欲がなくて清らかなことだよ」

「どういうことっ?」

「うーん、つまり素直でいい子の事かな。君みたいにね」

「わたし、いい子っ!」


 女の子は嬉しそうな顔をしてから、白臣の腕を離して父親の元に寄って行き、だっこをせがんでいる。父親は困ったな、という顔をして女の子を抱き抱えた。

 やはり、この店主が悪事を働くなんてことはないと白臣は確信に近いものを感じた。


「これ、なんだ?」


 宗志が手に取ったのは、白い小さな巾着がいくつも入っている木箱だった。


「ああ、それは……寿命を伸ばす薬です」

「へぇ……それって本当か?」

「勿論でございます」

「そうか。これが何でできてるかなんて教えてくれるわけねぇよな」

「すみません、それはこの薬屋で秘伝として引き継いでいこうと思ってますので、お教えする事は出来ないんです」


 店主はそのかわり、と言って女の子を畳に下ろしてから棚の方を指さした。


「ここにはこの薬屋の薬の原材料が全てはいっております。薬のお勉強をされていた方のようですし、かわりといってはなんですが、よかったら見ていきますか?」


 宗志は店主の腹をさぐろうと凝視(ぎょうし)した後、隣にいる白臣に視線を流した。

 彼女も宗志の顔を見て、無言で頷く。

 もしも、ここで毒となる草があれば事の真相が分かる。逆に無ければこの店が白だということが分かるのだ。

 白臣は引出しや箱やらを片っ端から中身を確認し始める。ここに隠してないということも考えられるが、この店に他に物を隠せる様な空間などない。

 宗志は草を見ても分からないので、床が抜けて隠す空間があったりしないか、または壁に隠し扉の様なものがないか、さりげなく調べていった。

 そんな時、白臣がある木箱を開けた時に手が止まった。宗志が彼女の手元を上から覗くと、特に変わった特徴のあるわけでもない普通の葉が入っていた。


「これって蝦夷(えぞ)に生息する、〝ぎょうじゃにんにく〟の葉ですよね?これは確か食用にしか……」

「ああ……、これは目が悪い人に効くんですよ」

「なるほど。わざわざ蝦夷から取り寄せているのですか?」

「はい。ですからなかなか安い値段では提供出来ないのです」

「そうですか。でもこれって強い臭いがすると聞いたことがあるんですが。僕も初めて見るので何とも言えませんが、この葉からは臭いなどしない」

「それは……蝦夷から取り寄せていますので葉が悪くならないように乾燥させているからじゃないでしょうか」

「だから無臭なんですね」


 そう言うと白臣は丁寧に葉を戻した。

 それからは特に変わった物などなく、二人は店主とその娘に見送られて店を後にした。


「ハク、何か毒草とかあそこにあったか?」

「いいや。そもそも人を殺す程の毒を持つ草なんてそんなにないんだ。だから〝とりかぶと〟か〝どくぜり〟のどちらかだと思ってたんだけど。でも、そんな物どこにもなかった」

「へぇ。あの店は関係ねぇってことだな」

「たぶんそうなる」


 あの店が白だと分かり白臣がほっと胸を撫で下ろした時、前から二人を呼ぶ人物がいた。その人物に彼女は笑顔で手を振り、宗志は顔をしかめた。

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