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盗姫  作者: 硴月 楸
8/10

姫と少年

新年になって初の更新!


ロウソクの淡い光に照らされて浮かぶ2人の顔。


小綺麗だった顔は土で汚れているがそれは確かにこの国の姫、シフ姫だった。

「あなたは…?」

その声は弱々しく、力がない。それがむしろ少年の

「シフ姫…!てめぇ!」

少年は姫に飛びかかろうと手を伸ばすが、すぐに牢の鉄格子に阻まれてしまった。

…少年は驚いた。

「お前…なんで牢の中なんかに…?」

「………」

姫はうつむきゆっくりと語り出した。

「…お父様にばれないように、独自に調べものをしていたら…お父様の日記にこの牢にある子供が閉じ込められていると書いてあって…それで…」

「…王に見つかったのか?」

姫は小さく頷いた。

「なんだよそれ…」

少年は王は姫を溺愛しているとばかり思っていたのだが…それだけ王は余裕がないのだろうか…。


ふと少年は前に父親の言っていた言葉を思い出す。

「姫はただただ国を助けたいと思っていただけなのに、王によって地下牢に閉じ込められてしまったんだ…どうか姫を助けてくれ。頼む」



「親父の言う通りだったってことか…」

少年が言うと姫は首を傾げた。

「それってどういう事…?私が閉じ込められていたのを知っていたの?」

「…そ、それは…」


少年が口を開いたその時だった。


「おーい、ライさん!大丈夫ですか?」

ドタドタと階段を駆け下りる音が近づいてきた。部下たちが無事に兵を倒し、少年を探しに来たのだ。

姫が部下たちに見つかるとまずいと考えた少年は「隅の方に隠れていろ」と告げ、自分は階段のもとまで駆け寄った。


「あ、ライさん。どうでしたか、何かありましたか?」

ちょうど降りてきた部下の1人が聞く。

「いや、大したものはなかった。…それより早く次の部屋に行くぞ!」

「はい!」

部下は返事をするとさっさと戻っていく。

「………」

「…?どうかしたんですか?」

「あ、いや。……なんでもない。早く行くぞ」

「あ、はい」

部下は少年の様子を不審に思いながらもようやく階段を上がり始めた。少年はそれを確認するとすかさず腰のホルスターから銃を抜き、迷いなく姫のいる牢を狙い撃った。



銃声を聞いた部下たちが驚いたように少年のもとへ集まってくる。

「どうしたんすか⁈」

「何かいたんですか?」

各々に声をかけてくるが、少年は「試し撃ちだ」と一切相手にせず階段を上っていった。



「……何やってんだか、俺は…」

少年はため息交じりに呟く。



…少年のこの行動がこの先の運命を変えることとなる…


以上。


ようやく終盤です。

もうそろそろ終わりまする。

…初めてかも…ちゃんと完結するの。(・ω・)

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