出会う少年
休むって言ったのにっ…!
休むって言ったのにっ…!
でも…
暇なんだよおおおおおっ!(ノД`)
2日の間に反乱のための準備は万全に整い、ついに運命の日が訪れた。
少年は使い慣れた剣を腰にさし、同じB班の者たちと共に隠れ家を出た。
城の裏の方へ回り込むと、城壁にロープを掛けて登り、A班からの合図である閃光弾が打ち上げられるを待った。
全員が緊張の面持ちでじっと待つ。
するとすぐにそれは上がった。
「合図だ!全員突撃‼︎」
副隊長の声を皮切りに少年たちは壁を飛び降り、城内へと侵入していった。手薄になっていた見張りの兵を次々と殺し、奥へ奥へと進む。
「俺たちはこっちへ行くぞ!」
少年は部下たちに叫び、迷いなく走り出す。
一刻も早く王を見つけて平和を手にしたかった。
と、そこで目の前に数人の兵士が立ちはだかった。少年は一度立ち止まると剣を構えた。
「お前たち!自分が一体何をしているのかわかっているのか⁈」
「ああ、百も承知だ。」
少年は冷たく言い放ち、目の前の兵の懐へ一気に潜り込むとあっという間に首を落とした。
部下たちも各々に兵士と対峙していた。
少年は兵士を部下に任せ、先に彼らが守護していた扉を蹴破り、侵入していった。随分と古いつくりの扉で、あっさりと中に入れた。
「倉庫か…」
中はしばらく使っていないのかあらゆる物にホコリが積もっていた。
対したものはないと踏んだ少年はすぐに部屋を出ようとしてふと足を止めた。
部屋の奥に隠れるようにもうひとつ扉があった。
「…抜け道か?」
念のために確認しよう、と少年は再び部屋の奥へ歩を進めた。
扉を開けるとそこには地下への階段があった。しかし、明かりが全くないため先まではよく見えない。
少年は一度倉庫の中に戻り、使い捨ての小さなロウソクとマッチを見つけるとすぐにそれを使い階段を降りて行った。
長い長い階段を降りると、独房部屋らしき部屋に出た。
「これは…」
そこは確かに独房部屋のようなのだが、おかしな点が一つ。
誰も牢の中にいない…。
「どういうことだ…ここは一体…」
思わず疑問を口に出す。
…その時だった。
「……だれ…?」
「⁈」
弱々しい声が突如現れ、少年は慌ててそちらに明かりをあてる。
「なんで…お前が…⁈」