本当の王を知る姫
時は流れ、姫は成長と共にすっかりもとの落ち着きを取り戻した。以前はずっと部屋にこもりきりだったのが最近ではたまに城下町に行けるほどだ。
落ち着きを取り戻せたのはもちろん全て忘れさったからではない。むしろ忘れられないからこそ、姫は立ち直ることができた。
何年経ってもあの日の少年の言葉だけは片時も忘れたことはない。
「あの王様、いつも俺たちからお金を奪い取ってきやがるし」
「父ちゃん母ちゃんが一生懸命働いてる時にあいつは豪華な城でのんびりと…。最悪だ」
父をけなす言葉たち。そして…
「俺を…騙してたんだな…⁉︎……最悪だ…王様と同じでお前も最悪な奴だ‼︎」
自分自身をけなす言葉…
それらの言葉は姫を傷つけたがしかし、姫の進むべき道を照らしてくれたのだ。
これがあったおかげで本当の王の姿と向き合うことができた。
この国と王の政治について詳しく調べようと思うことができた。
ようやく国の危機に気がつくことができた。
その全てに対する勇気を彼の言葉がくれたのだ。
国の現状は最悪だ。
国民は食料不足に陥り、毎日を生きるのが精一杯。
それに対して城の王たちは国民たちをただの労働力としか見ておらず、まるで見せつけるかのように優雅な日々を過ごしている。
これがますます王への非難をあおる原因となっており、最近ではレジスタンスが組織されるほどとなっている。
正直なところ、今も国が成り立っているのが不思議なくらいだ。
これがこれまでに父にばれないようにこつこつ調べてきたことの全てである。
これだけのことだけでも国に一大事が起きているのはよくわかった。
このままでは本当に国が滅びてしまう…
姫はなんとかしなければと使命感を感じたと同時に焦りも感じた。
自分は一体何をすればいいのだろう…と。
「一刻も早くなんとかしないと…」
その日もまた焦りを感じながらつぶやきをこぼしていた。
「姫様…またあのことで悩んで…?」
今も変わらぬ唯一の相談相手であるじいはとても心配そうに言う。
「だって早くしないと国民が…」
「確かにそうですが…」
じいはそれ以上は何も言わず、言葉を切った。
静かな沈黙に包まれ、気まずい空気が流れだす。
「…姫様、姫様は一人でなんでも背負い込みすぎです。少しくらい他人を頼ってみては?」
姫には友だちも知り合いもいない。
じいはそれを知っていながらそう提案した。
「頼る?…誰に?」
じいは少し悩むように顔を下げ、すぐに決心したようにこう言った。
「…レジスタンスです…レジスタンスを頼りましょう」
アタマイタイ…
なんか書き方がハチャメチャになってる気がする…
(ーー;)
やっぱり勉強後に書くものじゃないなぁ。
あらためて気がつく柿ノ木であった…