とある村と魔物と犬人族の少年の話2
「く~ろれ~きし~ぃ・・・く~ろれ~きし~ぃ・・・きえてなくなれく~ろれ~きしぃ~・・・♪」
うへへへ・・・うひへへへ・・・
きゃおぉぉぉんってなんだよきゃおぉぉぉんって・・・
もっと別にあっただろに、ほら、グオオオオオン!とか、がおおおおおん!とか
獣化解いてブレーキ掛けようと思ったら地面に突き刺さるとか・・・
「む~ざ~んむ~ざ~ん・・・じ~めん~にさ~さった~・・・♪」
いやまぁ、局部的ザクロにならなくて済んだのは幸運だったと言うか・・・
はぁ・・・今度何処に家造ろうかな・・・いや、一年間ほったらかしにした俺が悪いんだけどさ。
「はぁ・・・いえ・・・おうち・・・す・・・つくりなおすか・・・」
この舌足らずもどうにかならんものか・・・
「おいお前、家が無いのか?」
ふと、後ろから声が掛かる。
凛としている感じではなく、活発な感じの女性の声だ。
「むむむ・・・ん・・・ぅ?さっきふみつぶされてなくなった」
うそは言ってない。言ってないったら言ってない。
適当に藁巻いただけなのは家と言わないだとか、そういうのは俺ン所じゃ無効だから。
それにしても、猫っぽい人だなぁ・・・いや、猫人族の人だから猫っぽいんだろうけどさ・・・
「・・・?お前、村の子じゃないのか?」
三歳になったらがんばるって言って、三歳になったから村に行こうとしたら家が吹き飛んでましたなんて言えない。
「んーん。へんなどうくつのまわりにすんでた。あそびどうぐがいっぱいあってたのしいんだよ?」
うそは言ってない。物資が豊富なダンジョンが近いと楽でいいからな。
「うっ・・・(かわいい・・・お持ち帰りしたい・・・ボソッ」
む・・・何か悪寒が・・・気のせいか・・・?
「ゴ、ゴホン、とりあえず、その洞窟に案内してよ」
む、冒険者か・・・?あそこあまりいい物なかったような気がするんだが
「おねーちゃんがいっても、あまりおもしろくないかもしれないけど、いい?」
うん、ガラクタばっかりしか宝箱に無いし。
拾う価値もないアイテムばっかだから、そのままにしてある。
「むっふっふ~、心配しなくてもおねーさんは楽しむ天才だよ~♪それに、その洞窟の中は危ないかもしれないからね~」
そうだっけ・・・?雑魚ばっかだったような気がする。
「へぇ~、おねーちゃんつよいんだ?」
まぁ、お手並み拝見といこうか。
この世界の技能レベルも確かめないといけないからな・・・
「強いよ~♪何せ勇者の末裔で、Sランク冒険者だからね。【鏡月のレミィ】とは私のことさ!」
ふむふむ、Sランクとな。
「ふ~ん。あ、まだなまえおしえてなかったね、おれは【モルガン】っていうんだ」
リアルの名前はややこしいとか、変とか言われそうだしな。
「モルガンくんって言うのか・・・って驚かないの?」
え、何に驚けと?
「くんはいらないよ、でも、どうしておどろかないといけないの?」
マジで気になる。
「冒険者ランクSだよ?世界で10人も居ないSランクだよ?」
なるほど、最高ランクってところか。
「ぼーけんしゃなんてはじめてみたから、ぴんとこないや――あ、ついたよ、あのおおきいの」
少なくともこの世界では・・・と付くけどね。
「おぉ~大きいね・・・ってはいぃ!?!?ゴッドレジェンダリーダンジョン!?」
うおっ!?耳が!!・・・?ゴッド・・・なに?
「ごっど・・・なに?」
まじでなんぞwww
「えっ、あぁ、神様の残した武器とかが残されてるって言われている迷路洞窟のことよ。まさか、こんな所にあったなんて思わなかったよ・・・モルガン…でいいよね、いままで無事で暮らせてよかったなぁ」
えっ、まじでか。鋳潰さなくて良かった・・・のか?
「うまれてからずっとここでひとりでくらしてたけど、あぶないことなんてなかったよ?」
俺の言葉に唖然とするお姉さん。うん、ちょっとかわいい。
「えっ、お父さんとお母さんは・・・?」
いないな。ぶっちゃけどっかそのへんから沸いて出たような存在だし。
「いないよ、きょうだいなんていうのもいないし、ともだちも、ここにはいないかな」
うん、嘘じゃない。両親もこの世界に来ているわけじゃないし、あいつらは別のところに住んでるし。
フリーダムだし。
「じゃあ、あの現象はいったい・・・まぁいいや、とりあえずはこのダンジョンをどうするか・・・だよねぇ」
最高ランクだけあって、何も考えていないってわけじゃないのか。
「おねーさんは、この【ごっどれじぇんだりーだんじょん】にはいりたいの?」
戦闘の一つでもあれば見極められるんだが・・・
解析っつっても、Lvみたりスキルみたりする程度だからなァ、実践でどう使うかは未だ謎だ。
「う~ん、まずは、ギルドに報告かなぁ~・・・一緒に来る?」
あ~まぁ、渡りに船ってやつかね?
「いいの?」
それでも厄介ごとは簡便なわけだが
「一人にしておくのも危ないからね、一緒に行こう?」
あぁ、なるほど幼児をほっぽってギルドに戻るのはまずありえないか。
「わかった。いくよ」
この際このねーちゃんについて冒険に出るってのもアリかな。
続く
短いけどいいよねwww
ぶっちゃけると、地理設定は未だ手付かずだwwwww