第13話~海へ!!(海賊王にはなりませんよ?)~
お久しぶりです。
もう難産なんてレベルじゃないです。全く書けなかった。
挙句に今回は短いです。すみません……。
「どうしてこうなった……」
あれから1週間がたち、俺達は首都を出て一路、ゼラル最大の港町「アネア港湾都市」へ向かった。
次の目的地は南西のカトラ大陸。そこの唯一の国家にして、ティアの故郷の国「フェアリーアライエンス」だ。
そこで船に乗りセリア大陸を出たところまでは順調だったのだが、なんと船が嵐に見舞われ見事に転覆。
何処とも知れぬ無人島に流れ着いた。
「いやホントマジでどうしてこうなった……」
幸いにしてユミィもリリィもティアもルリもティルナちゃんも全員無事。荷物は俺の四〇元ポケットの中なのでこっちも平気。だが、現在位置が分からない。
流石の俺もこれには困ってしまった。特に命の危機にあるわけでもなく、差し迫った問題もまぁ特にない。見渡す限り(空飛んで見渡しても)海海海!!今いる島以外何1つ見当たらない。
ピンチではないが地味に困る。
そう言えばさらっと流しかけたが、ティルナちゃんは俺達に同行することになった。所長曰く「社会勉強(実地体験付き)」なのだそうだ。
「どーしたもんかねぇ……」
まず方角が分からない。自分がどっちに流されたのか、今自分はどっちを向いているのか、いづれもさっぱりなのでもうホントにどうしようもない。
カトラ大陸はセリア大陸の西にあるのでぶっちゃけ真西に進めば、カトラ大陸のどっかに着くことは可能だ。可能なのだが……
「西ってどっちだよ……」
船には客として乗っていたので、コンパスなんてあるはずもない。
太陽?この世界の太陽はどういう訳か毎日別々の方角から登って別々の方角に沈むんだよ。何日気絶してたのか分からないのでこれは当てにならない。
「カイトぉ!」
向こうからユミィの呼ぶ声が聞こえる。この無人島で生活し始めて2日。今日もこれといった進展はない。
―――☆―――☆―――☆―――☆―――
「特に急ぐ旅じゃないけれど、やっぱりずっとここにいる訳には行かないわね」
「そうですね。姫様が行方不明ともなれば王国は大変な騒ぎになるでしょうし……」
「でも下手に動くと次はバラバラになりかねないです」
「そうです。こんかいはラッキーでしたですけど……」
『zzzzz』
女性陣は何やら話し合っている。ルリは俺の膝の上で丸くなって寝ている。
しっかしホントどうすっかなぁ。仮に船を作ってこの島を出たとして、今度は海上で迷子になるだけだしなぁ。せめて西がどっちか分かればなぁ~……。
―――☆―――☆―――☆―――☆―――
俺達がその娘を見つけたのは島で過ごし始めてから1週間が経過した頃だった。
「行き倒れってやつかな?」
「ウサギの獣人ですね」
リアルウサミミ……だと……?
「怪我もとくにないみたいだし、一度連れて帰りましょう」
「賛成です」
そんなわけで俺達はウサミミ少女を拾ってキャンプ(といってもカプセルが乱立しているだけ)に戻った。
―――☆―――☆―――☆―――☆―――
『ウサギ起きたよぉ~』
ルリが俺にそう教えてくれたのはウサミミ少女を拾った翌日のお昼頃のことだった。
「助けてくれて、ありがぴょん!ワタシ、ミミって言うぴょん。よろしくぴょん」
え?何?獣人って語尾にそんな分かりやすい感じのがつくの?つかリアルで言ってるとこれはシュールだな。
ひとまず話しを聞くとしよう。そもそもここは獣人の大陸からはかなり離れているはず。そんなとこに一人でいた理由も気になるし、もしかしたらこの島から大陸に行く方法を知っているかもしれない。
最後まで読んで頂きありがとうございます。
次の展開がまるで決まってない件。
ご指摘・ご感想等ありましたらよろしくお願いします。