空海 現代でテレビみるってよ その①
エアコンの効いた部屋で、からあげをつまみにビールを飲む──
これこそが、現代の「幸せの味」なんじゃあ。
筆「俗世に汚れすぎワロタ」
いやいや筆ちゃんや。
世界を知り、俗世を知り、人を知る。
これすなわち叡智への道じゃけん。
最終的に悟るからセーフ。
筆「まだ言うか」
――テレビの音量が上がる。
女系推し派「アマテラスは女神なので、古事記では最初から女系天皇になるじゃないですか」
男系推し派「いやいや、古事記はファンタジー、神話なので、そんなの例に出されましても」
ぶううううううううううっ!!
筆「ビール吹くな、汚いですわね」
なんだこれは。なんなのだこれは。
はじめてですよ……ここまでわたしをコケにしたおばかさんは……。
筆「あなた様おちついて。どうどうどうどう」
うまじゃないもんっ。
いや違う、うま並みだっ……いやそれも違う。
いいかい筆ちゃん。
この男系推し派のこやつは、いうなれば──
・皇家の血統を守りたい
・皇家の歴史伝統を守りたい
・皇家の権威を守りたい
・日本の誇りを守りたい
という“裏ロジック”があるわけだけれども、
こやつが古事記を否定してしまうと、
・皇家の日本支配の正当性が失われる
・皇家が「神の血」を引くという権威が失われる
・皇家の歴史文化そのものを否定する
こうなるわけで。
つまり、皇家を守りたいスタンスでいるのに、
自分で裏切っとるではないかっ。
ということは──
テレビそのものが、男系だの女系だので論点をぐちゃぐちゃにして、
権威を下げたいのか、歴史を汚したいのか、
あるいは「何も決められない国」という印象を作って現政権を叩きたいのか。
少なくとも、そう“見える構造”であるのは事実なんじゃ。
だからこそ、許せないのじゃ。
筆「まあ、マスコミとはそういうものですしね」
それにしてもじゃが、この後継者問題……グダグダすぎんかのぅ?
筆「決めたくない人たちが“決められない構造”を作ってますしね」
まあ、それはそうなんじゃが。
本来なら、
・男系継承とは何か
・女系継承とは何か
という“血統の話”と、
・女性天皇が誕生すること
・天皇は男性であるべきという主張
という“性別の話”は、
まったく別ベクトルの議論なんじゃ。
それなのにテレビは、
この二つを全部まとめて混ぜてしまう。
だからグダグダになる。
古事記では、アマテラスは女神だけれども、
継承は男系なんじゃ。
最初:アマテラス
→ その息子
→ その孫
この流れじゃが、
アマテラス自身は天の国に残り、
息子は出雲地方、
そして孫に「日本統治の正当性」を与えておる。
つまり、アマテラス→息子という“女系継承”ではなく、
息子→孫という“男系継承”をしているわけだ。
自分は正当性を与えたけれど、
自分自身は継承の流れに入らない。
そういうスタンスじゃ。
これを現代に当てはめると──
① 現陛下のお子は A子様(女性)だけ。
② 男系継承派も、A子様が天皇になること自体には反対していない。
筆「ですよねー。なぜそれを言わないのか……これがマスコミマジック」
問題はここからじゃ。
A子様が即位された場合、
そのお子が継ぐとなると“女系継承”になる。
これが男系派の懸念。
だから「女性天皇」と「女系継承」がセット扱いになり、
議論がこじれる。
筆「外戚問題とか、いろいろありますしね」
人の世は醜い。
いや、それこそが美しいのだが。
つまり、問題点がセットなのをいいことに、
「女系継承を認めない=A子様の即位を認めない」
という論調を作って、論点をすり替えておる。
筆「あなた様の思う解決策は?」
俺の個人的意見は「皇家の問題は皇家が決めればいい」なんじゃが、
それだと話が終わるので、ちゃんと考えた。
【解決策】
・今すぐ A子様に即位していただく
・後見人は現陛下
・A子様が結婚されたら、即・退位
・国民向けに「私、普通の女の子に戻ります」と宣言
・その際に皇籍離脱(ここが重要)
・その後は現陛下の弟君の御子息に継いでいただく
これで、
・女性天皇の誕生
・結婚後の退位という前例
・男系継承の継続
全部が成立する。
筆「A子様のお子に継がせる案は?」
女性陛下に“継承プレッシャー”を背負わせるのは酷じゃろう。
これぞ日本のやさしさ。
筆「A子様のあとに継承する方にプレッシャーを与えるのは酷では?」
空海「弟君の御子息にはいいのか、とな? よいのじゃ。
あやつは“男系の継承者として育つ”という覚悟を持っておる。
わしの時代なら、それは“生まれた瞬間から背負う役目”じゃけん」
筆「現代基準で言うとアレですが、あなた様の価値観ならまあ……」
空海「そうよ。これは“現代の価値観”ではなく、
“わし(空海)の時代の継承観”で語っとるだけじゃ。
そこを取り違えてはならんぞ、筆ちゃん」
筆「空海マジックきた」
背景にある外戚問題が一番のネックなんじゃ。
もし A子様が国際結婚された場合、
その夫の血族が皇族に入る。
その子が継ぐとなると、
日本の継承構造が大きく変わる可能性がある。
これを狙う勢力が“いるかもしれない”。
そこが問題。
筆「では、A子様退位後に継いだ方が国際結婚した場合は?」
古事記では、夫人の地位は問うておらん。
つまり問題ない。
必要なのは“男系の血”のみ。
まあ、この理屈も完璧ではない。
だが、今まで続いてきたものを、
その時の感情で変えてしまっていいのか悪いのか。
その判断こそ慎重にすべきじゃ。
とはいえ、もう時間がない。
とりあえず、このプランが最適解だと俺は思うぞ。
ま、現代の人がどうするのか、
生暖かい目線で見守るのがわしの楽しみじゃな。
筆「ほんにもう………」
読了感謝です。
本作は、作者の自作キャラである
空海さんと筆ちゃんが、なぜか現代に存在しているという
完全なる“作者の妄想ファンタジー外伝”です。
登場する団体・人物・制度・議論は
すべて捏造。
すべてフィクション。
すべてファンタジー。
つまり、ファイナル幻想ぅ。
本編とは別軸の“ゆる考察ギャグ”として
気軽に楽しんでいただければ幸いです。
ああ、ついでに言うと──
**続編はありまぁぁす。**
よろしくね。




