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第四章 苦戦、鋼鉄の防御
ヒロミチがトモヒロ師匠のもとで覚醒の兆しを見せ始めた矢先、道場に不穏な足音が響いた。
現れたのは、近隣の道場を荒らしまわっている無法者、大亀。
身長2メートル、体重150キロを超えるその肉体は、まさに動く岩石だった。
「おい、トモヒロ! 『世界最強のゲイ』なんてヘボい看板は俺が叩き割ってやるぜ!」
トモヒロ師匠は余裕の笑みでヒロミチを前に出した。
「ヒロミチ、あなたの初仕事よ。その大きな坊やを、愛で包んであげなさい」
「ハッ、こんなもやしっ子が相手か!」
大亀の剛拳が唸りを上げる。ヒロミチは必死に回避するが、風圧だけで肌が裂けそうだ。
「ガトリング・シェル!」
大亀の連打がヒロミチを襲う。重い。一つ一つの打撃が、これまでの練習相手とは比較にならない重圧だった。
ヒロミチは壁際に追い詰められ、膝をつく。
「どうした、愛だの何だの言ってた威勢はどうした!」
大亀の巨大な足が振り下ろされる。万事休すかと思われたその時、ヒロミチの脳裏にトモヒロの声が響いた。
『ヒロミチ、愛とは守ることじゃない。全てをさらけ出し、相手のすべてを受け入れることよ!』




