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8.初めてのことだらけ

「は?なんでなんだよ!

なんで月原さんは四月に転校して来た春日の事ばっかり好きだって言ってさ!

月原さんは本当になんなんだよ⁉

俺の気持ちわかっていてそんな事しているなら 月原さんは最低だ‼

俺は…俺はっ…!こんなにも月原さんの事が好きなのに!

なんで気づかねぇんだよ?」と言い息遣いを荒くしながらまだ何か言おうとしている。

これって何?と思っている間にも森田さんは「本当に月原さんは鈍感!

俺がただ怒鳴っているだけだって何故か怒っているって思っているのだろ?

でもさ…そうじゃないんだよっ」と言い森田さんは深呼吸した後

「俺は月原さんの事がずっと前から好きだった。

だから去年嬉しかった。

月原さんと評議委員になれて話す理由ができてめっちゃ嬉しかった。

月原さんは話すの苦手なのになんで評議委員になったのかなって思った時もしかしたら俺に好意があるのかもって思って今年も同じクラスになれてまた一緒に評議委員になれるかもって思って評議委員になったのに立候補したのは中野だった。

俺は何故か中野に腹がたった。

その時…あぁ俺、月原さんの事好きだったって気が付いて必死にアタックしようと思っていたら春日が転校してきて月原さんは春日に見とれていて…俺、めっちゃ傷ついて…でも諦めたくなくてさ必死にアタックしたけど月原さんは春日の話ばかりで電話かけてもよく泣かれて春日にも腹がたった。

月原さんの事よくも泣かせたなって…でも、それ以上に月原さんを笑顔に出来ない自分に腹がった。

自信がなくなってきた。

でも必死に俺だったら月原さんを泣かせたりしないって言い聞かせてそんな日々が続いてとうとう月原さんが振られたって聞いて諦めるかなって思っていたのにさ月原さんは『まだ好きでいたい』って言った。

だから…俺ってなんてダメな奴なんだろうって思った。

月原さんが春日の事そんなにも好きだったなんて全然気づかなかった。

他の女子と一緒だろって思っていた。

俺が…手を差し伸べればきっと取ってくれるって思っていた。

俺ってホントバカだった。

こんなにも好きな人の事全然理解できていなかった。

でも…こんなダメな俺でも月原さんを好きな事は変わらないから。

俺、月原さんを絶対に幸せにする!」と言った。

私はポカンと口を開けたまま「えっ!?」としか言えなかった。

だって告白されたの初めてだから。

そしてこんなにも泣きながら怒鳴られたのも初めてだった。こんなにも人に好きだと言われたのも初めてだった。

そして今思えば夏祭りに誘われたのも初めてだった。

気のせいじゃなかった。

ずっと薄々気づいていた。

森田さんとよく目が合うなって…。

これもたまたまじゃなかった。

じゃあもしかして電話越しに悲しそうだったのも…翔君の事 ばかり話していた私のせいだったの?と思っていると森田さんは「つまり俺は月原さんを 守りたいんだ」

えっ?あの日私は森田さんは誰を守りたいのかなって思っていた。

その答えは私だったの?

私…そんな事にも気づいていなかった。

色々な罪悪感を感じていると森田さんは「月原さんが悪く、感じる必要ないよ。俺が勝手に好きになっただけだから」

上を向きながら言い「じゃあまた明日」と言い家を出て行った。

勝手に好きだと言って勝手に去って行った。

森田さんはいつもそうだった。

自分勝手に電話を切る。

私はまだ…。

気持ちの整理をしようとしているのに出来ないまま切られる。

今日も私の言葉を聞かずに出て行った。

本当に自分勝手な人なのに…どうして憎めないのかな。

自分が用のある事しか興味ないくせに…。

本当に口だけの人間なはずなのに…どうして嫌いになれないのかな…。

私の気持ちも知らずに森田さんはいつも勝手に決めつける。ひどい人なのに…。でも…

涼花は本当に鈍感だったけどやっと朝陽の気持ちを知ったな!

次回は夏祭り!

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