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5.告白してもいいのかな

朝、湊は私を見るなり「目、やばいぞ」と言われて鏡の前に立つと真っ赤にはれていた。

落ち込んでいると湊は「失恋の痛みはしばらく消えないものだよ」と言い「それにさ、一生 消えない人だっているらしいぞ」と言った。

その瞬間私の中に何かが芽生えた。

諦めたくても諦められなかったこの想いに終わりを告げるために翔君に告白したいと。

でも、翔君は 優しいから告白なんかしたらとっても悩むと思う。

きっと困らせると思うととても気が 引ける。

だってこれ以上翔君に迷惑かけたくないの。

でも…翔君に好きって伝えたいよ。

でも…困らせたくないよ。私のせいで翔君が困るのは嫌。

でも…この想いを伝いたいよ。

その時湊が「そんなに春日が好きなのは分かったけどさ、お前はどうしたいんだ?」と 聞かれた。

私は迷いながらも「告白してもいいのかな?」と聞くと湊は「お前がしたいなら 俺は応援している。俺はいつでもお前の味方だ」と言ってくれた。

その言葉が嬉しくて 「ありがとう!やっぱり湊は私のヒーローだね」と言うと湊は「じゃあお前は俺の姫だな」と言われた。

それがどういう意味なのかはイマイチ分からないけれどきっとヒーローって言ったからだよね。

でも、こんなに早く告白なんかしたら軽い女だと思われないかな。

好きだって伝えたいけれどなんて伝えればいいのかな。

手紙だと少し重いし、直接は緊張して言えない気がするし、

LINEだと軽すぎる気がする。どれがいいのかな。

湊は 「やっぱり直接がいいんじゃないか」と言った。

確かにそうだよね。軽すぎず重すぎずきっと いいよね。

でも…本当に言えるのかな。

私、頑張らなきゃいけないよねこれ以上泣いたって 意味ないよね。

彼への想いを告白してはっきり振られて諦めよう…。

自分と彼の為に…。

自己中でごめんね。

そうして私は告白する事を決め学校に向かった。

そしていつもの様に 翔君と朝おはよーと言い合い授業中また手紙を交換しあっている時今書いて今日の放課後会う しかないと思い『今日の放課後会えますか?』と渡すと翔君は『会えるで』と渡してくれた。

後は今日の放課後言うだけだと私は思った。

これできっとこの恋に終わりを告げられると 思った。

昔から私は人とのコミュニケーションが、距離感がわからなかった。

そんな私に 翔君は優しく接してくれた。

それだけでも本当に感謝している。

こんな風にいきなり告白 しようとしている私は本当に変わっていると思う。

引かれるかもしれない。でも今はそんな事怖くないの。

湊がいるから。

もし失敗しても湊が優しく受け止めてくれるだろうから。

私、大事な事に気づいていなかった。

湊の様な根が優しい幼馴染がいるというのに今まで全然気づいていなかった。

私のヒーロー。

やっと見つけた。

言っとくけど好きな人とヒーローは 違うからね⁉

昼休み翔君が「涼花、放課後何するん?」と聞いてきた。

私は慌てて「内緒」と言うと翔君は「サプライズ?」と一人で考えている。

その時、湊が傍に来て「がんばれ」と言い去って行った。

不愛想だけれどあれが湊の精一杯だって私、知っているから嬉しかった。

そうして私は一日中緊張しながらとうとう放課後を迎えた。二人で公園に向かいベンチに座った。

私はドキドキとなり続ける心臓を落ち着かせようと深呼吸した後「私、翔君の事が 好きなの。翔君が私以外の誰かを好きなのは知っているけれどこの想いに終わりを告げようと思って今、自分勝手だけど伝えています。叶わない恋だって知っているけど伝えたかったの」と最後は泣きながらそう伝えた。

翔君は悲しそうに微笑み「ごめんな。涼花の気持ちも知らずにいつも話しかけて…勇気出して言ってくれてありがとう。でも、どうかこれからも出来れば友達でいてくれへんか?」その言葉は私の初恋の本当に終わりの合図だった。

でも、泣くのをこらえた。

こもう翔君を困らせないために笑顔で「そうだよね」と私は言った。

告白ってめっちゃ勇気がいるよな。


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