エピローグ 頑張るアナタへ
終わりです
エトワが魔王を討伐してから約半年が経った、魔王に対して一人で挑んだことにシエルは当初ブちぎれていたが、いまはアンに会いに行く大義名分ができたなどと言って喜んでいるので、恐らくこれで善かったのだろう。
「会いに行けるのは嬉しいのだけれど、悪人役で行くのは面倒だわ」
ラーヴァストが餞別の中身は、膨大な魔力とそして自分の命とエトワの命がリンクする魔法だったらしい、どちらかが死ぬ事で強制的に発動する無理心中装置らしい。
「だから言っただろう?お前には理解出来ぬ感情を私は持っていると」
そしてエトワはと言うと、戦地のど真ん中で一人佇んでいる。
周りには夥しい魔族と人類の屍、といってもこれをエトワがやった訳ではない、エトワはここで戦争をしていた魔族と人類の戦争に強制的に介入し撤退させただけだ。
魔王を倒してラーヴァストの元に帰り、やった事は概ね魔王に語った通りの事だ、勇者の真実、その勇者が命を落とすきっかけになった禁忌たるハーフの真実。
魔族と人類間の本来の関係と魔物というモノの正体、それを語ると世界はものの見事に混乱に陥った。
だがそれと同時にエトワはこう宣言する。
「いつか人類と魔族が共存できる世界になったら、力を合わせて全力で殺しに来い、それまでは無用な争いをするもの達を殺し、そうして定期的に人類と魔族から公平に一人ずつ殺していく」
その発言から10年も経ち確実に有言実行しているエトワに対し、徐々に人類と魔族の交渉が始まり、上手く行かない場合はこのように醜く争っている。
いつの日か何百年経った時、彼は魔王としてこう語るのだ。
魔族も人類も、そんな区分けがない世界になったという証としてくるいつか勇者と呼ばれる存在達に語るのだ。
「お前達が俺を殺せば、善い時代、善い世界になりそうか?」
そして微笑みながらこの時代を彼らの手で終わらせられ、満足気にエトワは呟くのだ。
「…ようやく…ラーヴァに…褒めてもらえる……俺の生涯が始まった…あの掌の感触が少し待ち遠しい…」
エトワの物語は最初は安堵させるために母親にしてもらった頭なでなでで始まり、最後はラーヴァからのよくやったなでなでで終わりです。
そしてエトワがよくやったという事はラーヴァも魔法によって心中効果発生して死にます
ちゃんちゃん




