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ある精霊姫のお話  作者: 雑魚寝
11/26

少女は無傷

「と言うことで生徒会役員になりました…」

「…」

「…ララ?」

「…ごめん!」

「こちらこそごめんね…」

アイラは顔を下に向けてしまう

「違うよ!ビックリして返事できなくて謝ったの、黙ってた事は怒ってないよ!

驚いたけど、いつもビクビクしてるアイラから想像出来ないぐらいかっこよくてビックリしちゃったよ」

「ほ、ほんと?」

「うん、それにこんなかっこいい子の友達で自慢だなって思ったの」

「ほ、ほんと!」

「うん!」

ララは満面の笑みで返事をしてくれる


次の日寮から学校までの道すがらララにリーシャと友達であることや呪いの事は伏せてエルバイン達に説明した内容をララに伝えた

はじめは驚いていたララだったが、何も疑うことなく話を聞いてくれた


(言えない部分もあるけど、信じてくれて良かった…)

アイラは申し訳ない気持ちもあったが、ララが受け止めてくれた事に1人喜んだ


そんな2人が学校の門前まで来ていた時、

アイラが何かに躓き転んでしまった

「アイラ!?」

ララは驚きアイラの元に駆け寄る

「いたたた…」

アイラの両膝には擦り傷が出来ており血が流れていた


「あら、ごめんなさい

気づきませんでした」

アイラの頭上から声がする、見ると

昨日の生徒総会で質問したエミリア・ナイジェルと他令嬢が数人居た

「生徒会会計さん、お怪我はしませんでしたか?」

心配する声を掛けるが皆の顔は笑っていた


「なっ、心配しているように見えません

明らかに故意ですよね」

ララはアイラが転ける瞬間しか見ておらずエミリアが足を掛ける所を見ていなかったがエミリアの態度から故意であると反発してくれる

「あら、ではあなた私が足を掛ける所を見たんですの」

「それは…」

ララは言葉が詰まり、そんなララを見てエミリア達は笑う

「ならあなたは証拠も無いのに私達を犯人にされるのですね

なんて品性のない方ですこと」

そんな事を言いながら口に手を添えララを見下しながら笑いあっている

そんなエミリア達にララは何も言えなくなってしまいただ悔しい思いだけが募っていく


「ララ、心配してくれてありがとう

怪我も無いしもう大丈夫だよ」

アイラは立ちスカートの埃を払ってララを見る

「え、でもさっき血が…」

ララは驚いた、先程までアイラの両膝には血が出ていたからだ

しかしアイラの両膝に怪我などはなく転けた場所の血液も無くなっていた

「ううん、無傷だよ

とっさに手を着いたから無事だったみたい」

平気な顔してララに笑いかけるアイラ


「おはようございます、エミリア様そして皆様方も」

そして何事も無かったかのようにアイラはエミリア達に挨拶した

明らかにアイラの死角から足を掛けて転したのにアイラは無傷であった

そんなアイラを見てエミリア達は気味が悪くなり何も言わず去っていってしまった


「アイラ大丈夫…?」

ララはもう一度アイラの体調を確認する

「うん、行こう」

そんなララに対しアイラは明るく返事をし学校に向かっていった


その一連の出来事は学園の一部の生徒も見ていた


その中に生徒会役員も1人いた

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