ジャンケンの弱い弟
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兄弟の、リンゴをかけた勝負、をした。兄はグーとチョキしか出せないハンデつきのジャンケン。弟は、グーを出したらあいこか勝ちだと思い、出し続ける。相手もずっとグーを出す。
いつか、パーを出さないと永遠に続くと気づき、パーを出すタイミングを計る。悩んだ結果、何百回もやって、勝ちの確率をあげる作戦に出る。(途中、タイミングを計り過ぎておじいさんになる妄想を挟みつつ)
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も、無駄にフェイントをかけて、何故かチョキを出し負ける。
「考え過ぎて変なことをしてしまった」と、同じ要領で、正直にパーを出すが、前回の勝負をかける時の力みようから、気づかれて、チョキを出されて負ける。
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そもそも、しょっぱなパーで勝てるじゃない?!勇気を出すんだ、勇気を!と思って、出そうとしたが、相手の視線に気づいて、心を読まれたと思い急遽変更するも、それも読まれるかもしれないから、と、考えたあげく、何も考えないことに決めたが、チョキは除外!と寸前で気づき、薬指だけ折ったパーを出して指を骨折する。ちなみに、その時に兄が出していた手はチョキ。
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病院にお見舞いにきた兄が、リンゴを持ってくる。「試合に負けて勝負に勝った」と決め顔をする弟。