ネット通販仲間
互いの家を、ネットで妻に内緒で買った趣味のものを届ける配達先に指定している既婚男性の、妻の話。妻は互いにママ友で、片方は高所得者(A子)、片方は並の所得者(B子)であるが、どちらも中間層。話しはB子の家庭での内容から始まる。外箱に描いている物がそのまま入っているとは限らないが、それでも、そうであることもあるだろう。パッケージを見て高いものばかり買ってるねと盛り上がる夫婦。A子へのやっかみもあり、ニラヲチ(ニヤニヤしながらウォッチング)していたB子。「自分で働いて稼いだお金なのに、趣味の物も自由に買えなくて可哀想」「負担をかけさせない為にあえて内緒にしてあげるA子旦那の優しさだね」「息抜きだよね」と、おおむね肯定的。ある日、A子と2人で喫茶店に行く機会があり、ちょっとしたイタズラ心でA子旦那の所業をバラしてみる。A子から「いつも主人がすみません、」と言われ、気づいていたのかしら?それともはったり??と焦りながら「大変ですね、」と付け加えるB子に、「お互いに」と、笑顔で返すA子。実は、いつも旦那に苦言を呈していたのに、「オモシロいからいいじゃん!」というA子旦那の軽口で流されていたA子。それを指摘するからにはB子も知っていたのかとホッとして出た言葉であったが、B子が知っていたのはA子旦那のネットショッピングの件のみ。全てに気づいたA子の青ざめた顔でこの話は終わる。