猿ですか?いいえアローモンキーです
ニ章、アローモンキー編始まりました。
更新にニ年ほどスパンが空いてしまいましたがニ年で話が熟成されているかも……
ジメジメとした空気の中、目が覚めた。
四肢がある。毛がふっさりとした。
久しぶりの手足に驚き、飛び跳ねてしまったがすぐに頭が何かにぶつかった。どうやらここは木のウロのようだ。
ウロの中から外を覗いてみる。あたりは鬱蒼とした密林。おそらくまたバレンシア大陸だろう。
まあどこだっていいが。
しばらく手足をバタバタして四肢の感覚を思い出していた。そんな時、
「ボン!動けるようになったんか!」
とウロの中を覗く猿。まあ俺も今は猿なのだが…
「あぁぅ、うぅ!(ここはバレンシア大陸だな。俺はアローモンキーか?)」
「わしは爺ちゃまじゃよ〜、よしよし」
撫でられた。どうやらアローモンキーは生後すぐには喋れないようだ。
俺の祖父を名乗るアローモンキーに育てられること2〜3週間、言葉が通じるようになった(発声器官の成長によると思われる)。なので色々聞いてみた。
Q「じっちゃん、ここは?」
A「バレンシア大陸の西部の密林じゃよ。」
バレンシア大陸西部ということは精霊の勇者 シャム・フラト領か…
Q「俺の両親は?」
A「人間に捕まって見世物小屋行きじゃよ笑」
笑い事じゃねーだろ!
「わしらアローモンキーの弓の腕は人間を超えるもんもおるくらいじゃしの。」
まじか!中々当たりな転生モンスターなんじゃね⁉︎
Q「じっちゃん、俺強くなって両親捕まえた人間に復讐したい!(まあ顔も知らない両親のことなどどうでもいいのだが)」
A「まずはボンも弓を作らんとのう。」