金策
今回は、カイウスが金策に励みます
「さて、こんなもんかな....」
俺は一人、世界樹の地下の工房で呟いた
時刻は深夜だろうか
ルシを引き渡してすぐ俺は地下の工房へと引きこもり新しい武器を作っている
以前作った俺の試作103号鉄鋼はヘビーモスの足を切りつけた際に粉々になったためだ
もともと俺の武器はアリシアの武器より少し弱い鋼材で作られていた
性能的には大した違いが無く軽量なため試作103号を使っていたのだ
結局それが仇となってしまったので今回はちゃんとした103号鉄鋼を使うことにする
武器の生成と言っても形をイメージし魔力を均一に注ぐだけの簡単な作業だ
簡単とは言うが、残念ながら今の俺には武器しかできない。どうやら武器と防具では作り方が根本から違うようで、全く形にならないのだ
防具の作成方法は神様フィリアにでも聞いてみよう
そんなことを考えながらも俺の新型マチェーテは完成した
いつもはストレートなブレード形状のものをしか作らない(リサの好みによるものだ)が今回は志向を変えて、スキナーと言う形状にし背中にはセレーションを設け、片刃ではなく両刃へと変更した
もはやマチェーテとは言えない形状になってしまったため、スキナーブレードとでも呼んでおこう
スキナーブレードと一緒にスローイングナイフも10本ほど作ってみた
完全に趣味の世界に入り込んでいるが、実用性も悪くない。
ただコスパは劣悪だ。
普通に遠距離武器として使うなら弓矢ボウガンで良いし、ナイフとして使うのならもう少し大きくしなければ武器として役に立たない。
材料は俺が無料で無限に生産できるので贅沢に使っているが、普通の人ならばまずこういう自由はできないだろう
全く錬金術様様だ
俺は新しい武器を腰に下げ、ガベリアの迷宮に飛んだ
ガベリアの迷宮15層
以前から俺が暇な時に迷宮を探索するため、少しずつ行ける階層が増えている。
仲間がいないという孤独感があるためいつもなら長居はしないのだが、今回は特別な目的がある
ガベリアの迷宮は21層まで探索が終わっているが、目的のモンスターはガベリアの15層にしか出ることを確認できていないのだ
目的のモンスターとは、クリスタルゴーレムだ
クリスタルゴーレムは名前の通り全身がきれいな透明のゴーレムで、高い魔法耐性と物理耐性を持ちながら攻撃力も高く、獰猛な性格である。
だが、クリスタルゴーレムを倒すと手に入るクリスタルゴーレムコアは高い透明度と綺麗な光の屈折をすることから宝石や、装飾品、芸術品としても高い価値があり、コアとしてギルドへ渡すよりもガベリアなど大きな街の質屋や、宝石を取り扱う店で売ったほうが高値が付く。時にはコア一つで白金貨10枚の値が付くこともあるそうだ。
ガベリアの15層はソングバード、オーガヒェン、クリスタルゴーレムが生成されるフロアでソングバードの攻撃にさえ気を付けていれば一人でもポーションがある限り戦い続けることができる良狩場だ。
それのおかげか、俺の剣士レベルが40を超えもうすぐ50になろうとしている
ヘビーモス襲撃の少し後に銃術士から剣士転職したのだが、あっという間に剣士のレベルが上がってしまった。
ガベリアの15層で5時間ほど、数にしてクリスタルゴーレム300以上を討伐しエルフの国に戻ることにした
本当はその足でガベリアの宝石商で換金したかったが、めんどくさかったので後日にすることにした
軽く見積もっても白金貨100以上の価値はあるだろう
だが、予断は禁物、明日も同じくらいのコアを確保した後まとめて宝石商に売りに行こう
俺はそう心に決めると、工房に備え付けの小さなベッドで眠りに落ちた
金策の理由は...まぁ、後々分かります
次回更新は8月7日昼過ぎを予定しています




