思いもよらぬ収入
今回で連続投稿は終了となります
また、今回の話を執筆中にもブックマークが増えており非常にうれしく思っています
魔法が使えないなら銃弾しかないと、キラーベアーから少し距離を取り再び発砲する
しかし今度は銃弾ではなく、ファイアボールがキラーベアーめがけて飛んで行った
!?
なんだ、何が起きたんだ、さっきまでファイアボールは使えなかったはずだ、なんで急に?
魔力が戻ったのか。いや違う、今もファイアボールは使えない。
ならなぜ銃弾ではなくファイアボールが打ち出されるんだ。
疑問が頭の中を駆け回る中、強引に頭の中を落ち着かせる。
少し悩んだが、この銃は魔銃と呼ばれるだけあってどうやら魔法を魔力消費なしで打ち出すアイテムらしいという決断に至った。
通常のファイアボールよりも威力が若干低いようだが、連発できる分こちらのほうが瞬間火力が高い、
キラーベアーは火属性に弱いらしく、普通の銃弾よりもファイアボールのほうが多くダメージを与えられるようだ。
キラーベアーの攻撃はすべてドッジエスケープで回避し距離を取ったところで解除、ファイアボールを打ちまくる。
そのループでキラーベアーの体力をゴリゴリと減らしていく。
ファイアボール弾を眉間にぶち込んだときキラーベアーは地面に崩れ落ちた。
どうやら死んだらしい。キラーベアーの死体は消え、地面には牙のようなものと毛皮が残った。
それらをまとめているときに、戦闘中に離脱した新人3人組が現れた。どうやら横にいる青い鎧の男がギルドナイトらしい。
レベルは50職業はギルドナイトになっている。
「君がキラーベアーを倒したのかね」
「えぇ、まぁ、そうなりますね」
当り障りのない答えを返すと
「私と来てもらおう」と言われ中央ギルドの個室へ連行されてしまった。
少しの間待機していると、明らかに位の上の人が一人とギルドナイトのおっさんが来た。
「キラーベアーの取得品を見せてくれ」
と見るからに偉そうなデブが話しかけてくる。
仕方なく獲得した牙と毛皮をテーブルへ置く。
「間違いない本物だ、本物のキラーベアーの素材だ」
と言いながら牙と毛皮を返してくれた。
どうやら鑑定士らしい
なんでもキラーベアーは非常に獰猛で恐れを知らないため、レベルで優っていても一人では戦闘してはいけない特定危険指定モンスターに認定されている危険種のモンスターらしい。
それを俺が一人でやっちまったんだから大変な騒ぎだ。
キラーベアーの素材は貴重であり、レベル2の新人一人でキラーベアーが狩れるとなれば被害が増える一方らしい。
安全のためにも、素材的な価値のためにも牙を毛皮を売ってほしいと持ち掛けられた。
ルカにもらったお金がどれほどの価値かは不明だが、使い道のない素材よりは、お金のほうがいいだろう
俺も苦労したし、安くで買いたたかれては話にならないため一応交渉に応じると伝える。
最初に提示された金額は金貨100枚だった。
その金額を伝えられたとき商人の心得を取得できた。
早速確認すると、モノの相場と価値がわかる。また、取引の時売り上げが3割増し、購入時には3割引きされるらしい。
早速毛皮と牙を商人のスキルで確認すると、毛皮は金貨300枚牙は金貨250枚だった。
こいつ相場の5分の1以下で俺から買おうとしてたのか....と思うとなんだかムカついてきたので限界まで吊り上げることにした。
「安すぎるな、金貨100枚ならば貴重というのはおこがましい価値だな。そんな価値しかないなら俺は先の初心者とともにキラーベアーを乱獲しよう金貨100枚ならさほど問題もなかろう」
と半ば脅しかけてみた
「分かった、金貨300だ」
今度は初期の3倍だが、相場にはまだ足りない。
「お前本当に商人なのか、本物と認定された貴重な素材がそんなちんけな価値なわけないだろう」
「ならば、いくらなら良いんだ教えてくれよ、おまえの言う相場とやらを」
「二つ合わせて金貨550だ」
俺がそういったとき商人の目が一瞬泳いだのを見逃さなかった。
「まさか、って顔してるな、どうやら550ってのが正規の価格らしいな。お前5分の1以下で買いたたこうとしてたのかよ」
とまくし立てた。
「分かった、俺が悪かった相場は550のところではあるが最近出回っていなかった材料ということで金貨715枚で買い取らせてもらおう」
ちゃっかり3割増しが聞いてることに驚きながらもキラーベアーの素材を売却する契約書を交わし、素材と引き換えに金貨を受け取った。
金貨がどれほどの価値かは不明だが、まぁ、無駄遣いしなければある程度は持つだろう
次回は7月12日1時頃を予定しています
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