カイウスとルシ
今回はエルフ国目線のお話です
用意された食事は、白パンにハムやチーズ、ソーセージなどが盛られた皿が合わせられたドイツ風の食事だった
スープはコンソメだろうか、タマネギと人参が浮いておりなんとなく懐かしい風味がする
この世界では朝と夜しか基本的には食べない
一日3食食べるのは、ごく一部の人で、力を要するときや小腹を満たすために食すことがほとんどのため、軽めの量でハムなどの肉とチーズなどの乳製品に、消化の早いパンを合わせるのが一般的らしい
少し遅めの昼食を終えた俺たちは、部屋で談笑に戻る
相変わらずフィリアは俺の膝の上だ。
昼食後に俺は一度エルフの国へ戻った。目的はリサにあげるための103号鉄鋼用研磨剤だ
研磨剤を取りに戻るついでに、肉体疲労回復ポーションも量産しておく。以前作ったものよりも、酸味を抑え甘みを増し飲みやすくしたものだ。効果も以前も物よりも高くなっている。
「カイウス様、お戻りでしたか」
「おお、サフィか、久しぶりだな。元気だったか?」
「はい、おかげさまで。あのポーションのおかげで疲れもなくお仕事ができています。です」
「それはよかった、早速で悪いがこれを飲んでみてくれるかい」
サフィに新型ポーションを飲ませてみる
「美味しいですね、以前のものは酸味が少し弱まっている気がします」
「以前のとどっちがいい?」
「そうですね、少しの運動後には以前のような甘みの強いものがいいのですが、過度な運動後には酸味が強いほうが嬉しいです」
なるほど、確かに激しい運動後は俺もレモン水を飲んでいた記憶がある。両方作っておくべきか....
「そうか、なら以前ものもの作っておくから、その時に応じて飲み分けると良い」
「あの...ありがとうございます。私のためにこのような高価なものをたくさん作っていただいて....」
あれ?サフィには高価であると言ってないはずだが...
「これはたいして高価なものじゃないよ」
「でも、ルシ様が高価なもので本来従者の仕事程度で飲む品ではないと」
「ルシ様?って誰だ聞いたことないぞ」
「私だよ」
声の主はオレンジ色がかかった白のロングヘアーのハイエルフだった
スタイルはフィリアに負けず劣らずだ。ハイエルフはみんなスタイルがいいんだろうか
「サフィのために貴重な品を提供していただき感謝するよ、カイウス殿」
「何を言っているのか分かりませんね。これはたいして高価なものではなく...」
「人が好過ぎるのも考え物だぞ、カイウス殿。私はハイエルフだ。長らく生きてきてこれほど効果が高く純度の良いポーションは初めて飲んだ。店で売り出せば1瓶で金貨数十枚は下らぬはずだが」
「さすがはハイエルフ様で。おっしゃる通り、このポーションには特級魔力結晶がふんだんに使われています、また合わせる素材もすべて純度の高いものを選りすぐって作っています材料費だけでもそろえようとすれば白金貨数枚はなくなるでしょう」
「なぜそれほど高価なものを我々に」
「フィリアの故郷ですから。それにフィリアが居なくなり、一番仕事に追われるのはフィリアの従者を務めていたサフィのはず。元はと言えばフィリアがこの国を出たのも私が原因です」
「なるほど、やはりカイウス殿は人が好過ぎる」
「光栄ですよルシ様」
「私のこともルシで構わない。約束しよう、現エルフ国代理統治者として、貴殿に何かあれば即座に助けると。困ったことがあれば何でも言ってくれ」
「そこまでしなくてもすでに助けてもらってるよ」
「何?」
「賢者の石とエルフの涙、あれを大量に譲ってもらっている。それだけで十分だ」
俺はそういうとフィリアたちの居るホテルへ飛んだ
「行ってしまいましたね」
「ああ、カイウス殿か...フィリアが惚れるのも無理はないな。私でも.....
「ルシ様!?今なんと」
「え、いや、何でもないぞただの独り言だ」
カイウスが知らないところで、火種がまた一つ生まれた瞬間だった
次回投稿は本日日付変更前を予定しております




