試作鋼材2
このシリーズ始まって初の2パート連続同じような話です
試作1号を作った日から2週間、俺はほぼ一日中世界樹地下の錬金術が置かれた部屋に居る。
食事はサフィが持ってきてくれるし、布団も無理言って持ってきてもらった。
2週間インゴットを作っては武器を作り、実験を繰り返した。
おかげで実験室の床には試作武器の残骸が転がりまくっている。
主に行う実験は2種類
実際に使われるであろう魔力を流し続け魔力耐久を確認する試験と、実際に加わるであろう衝撃を与え続けて耐久度を確認する試験だ
2週間の実験で、衝撃の耐久度は、合金インゴットの密度や製造度合いにである程度決まり、魔力耐久はヒヒイロカネの含有量で決まることが分かっている。
だが、単純にヒヒイロカネを多くすればいいというものではない。ヒヒイロカネを増やすと、魔力を多く含めるようになるが、一定の割合を超えると途端に魔力含有量が落ちてしまうという特性もある。
今のところ成功と言えるのは試作品28号と59号、103号の3種類だ
どれも、ヒヒイロカネ4をベースにミスリルとオリハルコンの割合を調節している。
ヒヒイロカネは5で魔力含有量が上限になるため、時折上限を突破する場合もある。
ヒヒイロカネの含有上限の規則性がわかればヒヒイロカネ5の装備が作れる可能性もあるが、今はまだ、規則性がわからないため、安全牌である4を上限にしている。
試作103号だけは、ヒヒイロカネ、ミスリル、オリハルコンで作った合金に、コバルトを混ぜた合金である。
この世界にコバルトがあることに驚いたが、俺の探し方が悪かっただけで、りんや硫黄、炭素やニッケル、錫なんかも存在しているらしい。
真鍮で偽金貨を作るのもいいかもしれないが、生憎と金には困っていない。
一度合金にしたものを再度他の物との合金にできるかどうか確認のために作ったが、どうやら成功するらしい。
それぞれのインゴットにデメリットがあり、
28号は武器の耐久はトップクラスだが、魔力含有量が低い
59号は魔力含有量が多いが魔力伝達が遅い
103号は高い耐久と高い魔力含有量が魅力だが、魔力伝達がやや低く、加工しにくく、武器になったとしても他のインゴットよりも重量がかさむという欠点がある
まぁ、多少の重量ならばサーシャには問題ないだろうと判断し、試作103号の改良をすることに決める。
改良ベースを選定した俺は久しぶりに世界樹の地上部に出た
部屋ではフィリアが、真剣な顔でリサ達から話を聞いている。
リサ達はフィリアの婚約話に納得したようで、最近は積極的にフィリアに情報を提供しているようだ。
俺の意思はどこにもないのだろうな....
まぁ、正直な話、フィリアは可愛い。タイプだと言っても過言ではない。
あっちからの求婚は願ったりかなったりなのだが、リサ達のことが気がかりで承諾することができなかった。
リサ達も納得しているなら、今度正式に婚約をこっちから申し込んでみるとしよう。
サフィにお願いし軽めの食事を作ってもらう。
サフィに体の心配をされたが、最も体の心配をすべきなのはサフィ自身だろう。
俺はサフィに肉体疲労回復ポーション改を渡し、地下に戻った。
地下でサーシャの武器と婚約の腕輪の作成を急いだ
次回、サーシャの武器が遂に完成します




