アリスタの迷宮最深層
今回でアリスタの迷宮は攻略となります
14層は今までとは全く違った雰囲気のフロアだった。
いたるところに、魔法鉄鋼の原石があり、きれいな水が湧いている。
少し歩くと、深紅の丸い球体が、水に浮いているのが見える
「ここはなんだ。どこなんだ」
「恐らく、迷宮の中枢だと思われます」
「中枢?」
「はい、迷宮は生き物という話はご存知だと思いますが、その生き物である迷宮の生命活動を維持するエリアです」
「見えている深紅の球体がこの迷宮のコアでしょう」
「コアが無くなった迷宮は崩壊するのか?」
「いえ、魔力が消えモンスターが誕生しなくなりますが、迷宮は形を残したままです。魔力が無くなった迷宮は、岩石と同じように加工が可能になるので、居住スペースや倉庫として利用されることが多いようです」
迷宮のコアを水から救い上げた瞬間、獣の断末魔のような声が迷宮に響き渡る。
「魔力が消えました。モンスターの気配もありません」
「これでこの迷宮は攻略ってことでいいのか」
「はい、コアを回収し迷宮からモンスターを消せば攻略となります」
迷宮のコアをリュックにしまってギルドへ向かうことにした
「本日はどのような御用でしょうか」
俺は何も言わずリュックから深紅のコアを取り出す
「少々お待ちください」
受付嬢が真剣な表情で離席する
少し時間がたち、ギルドマスターとおじいさんがやってきた
「確かに、迷宮のコアのようじゃ」
「ということはここの迷宮は攻略されたということなのか」
「そうじゃ、このコアが証拠じゃ。坊主、最後に戦ったフロアマスターはどのようなモンスターじゃった」
「結界をまとい、迷宮内のモンスターを召喚して戦うモンスターだったよ」
「迷宮の最深部のフロアマスターは必ず結界をまとっておる、そのうえ迷宮内部のモンスターを自由に呼び出すことができる。そのことが何よりの証拠じゃ」
おじいさんはそういうとギルドの奥へと消えた。
「もう一つ、最深部でこれを見つけた」
テーブルに途中で見つけた金属の札を並べる。全部で8枚あった。
「確かに受け取った。これはギルドタグというものだ。所有者が死ぬと具現化する特殊なアイテムだ」
ドックタグと同じように、死んだことの証明として家族へ送られるらしい。
「さて、迷宮攻略の報酬はいくらがいい、迷宮攻略の報酬は言い値が基本だ」
命を懸け攻略するのだから、それくらいのうまみがあって当然か
「こっちは命の危険を背負ってまでやらなくてもいいと言われた迷宮攻略をやったんだ。まずはそっちの誠意を見せてほしい」
まずは相手の出方をうかがう
「白金貨300でどうだろうか」
いきなりぶっ飛び金額が飛び出してきた。
即決しようとした瞬間サーシャが静止に入る
「失礼ですが、今回の迷宮は12層以降全く人の手が入っていない状態でした。また、最終フロアマスターの部屋に転がっていたタグはどれもレベル60以上の上位職。しかしタグがあったという事はそれでも勝てなかったということを意味します。通常迷宮攻略の報酬は白金貨300が基本と聞いて言います。この国トップの冒険者でも勝てなかったボスを討伐したのですからそれ以上少なくとも倍は貰わなければ話になりません。いやならコアは深層へ返還してきますが。」
サーシャがギルドマスター相手にまくしたてる。
どうやら迷宮コアは最深層へ戻すことで迷宮を復活させることが可能みたいだ
「君の奴隷はなかなか知識のある奴隷のようだね。先ほどの無礼を詫びよう白金貨1500でどうかな」
サーシャも初期提示の5倍は予想してなかったようだ。
「良いでしょうそれで手を打ちましょう」
「ご主人様、支払金額に納得したらコアを半分に割り、片方をギルドへ渡すのがルールです」
どうやら、復活の阻止とギルドの迷宮攻略の証明らしい
白金貨の入った麻袋を受け取ると、コアを半分に割り方割れをギルドマスターへ渡す。
「このたびは迷宮攻略の武功に敬意を表する。ありがとう」
ギルドマスターに頭を下げられながら家に帰る。
家で確認したところ、白金貨は1950枚あった。商売ではなかったのだが、迷宮コアを渡す対価ということで取引扱いされ3割が乗ったようだ。
白金貨をリュックにしまい、ベッドに倒れ込んだ
次回は、次の町に向け旅に出ます




