(プロローグ)神様との出会い
皆さま初めまして。白亜ネルと申します。
異世界転生物が好きで今までは読む側だったのですが、今回から書く側に回ってみようと、挑戦してみました。
誤字の指摘や感想をいただけるとあるがたいです。
目を覚ましてすぐ違和感に気づいた。
見覚えのない寝具、モノクロ模様の天井、テーブルには紙とペンが見えるが、それ以外生活必需品と呼ばれるものは何一つ存在しない。まるで人形遊びの部屋みたいだ
「ここ、どこだ?。俺なんでこんなところにいるんだ」
記憶を必死に思いだそうとするが、何一つ思い出せない。
まずは落ち着いて状況を整理しよう。今思い出せることを全て紙に書き出してみる
名前は神崎悠馬、歳は19、彼女いない歴=歳の数、大学は機械工学の学校に進学、好きな食べ物はオムライス、嫌いな食べ物は納豆だ。
ここでわかったことがある。思いだせるのは自分に事だけでそれ以外の自分以外の人物は一切思い出せない。ということだ。
「なんで俺がこんなところに。確か昨日は新作ゲームをプレイしてる途中に眠気が襲ってきて...」
その後の記憶がない。どうやらゲームを中断して昼寝をしてる時、ここに連れてこられたようだ。
コツコツコツ、と足音が近づいてくる
「革靴か?いやここは日本だ。いや、ここが日本という証拠はない...」あれこれを考えているうちに足音が扉の前で止まる。
コンコンとノックする音が聞こえる。
「お邪魔するね。眼は覚めたかい?」
少し幼いような声が入り口から聞こえる。
「まぁ、目が覚めてるなら一緒にお茶でもどうかな?久しぶりのお客さんだし、僕もお話ししたいんだ」
特に断る理由もなく、断れば何が起こるかもわからないので俺も椅子に腰かける
「僕は、ルカ。この家に住んでるんだ」
「俺は神崎悠馬、ごく普通の大学生だ」
「うん知ってるよ。だって、僕は神様なんだから」
「いや待て、お前本当に神様だっていう証拠がないだろ。それに、どこの世界に金髪ツインテールのボクッ娘神様がいるんだよ。神様だってんなら証拠出してみなよ」
自称神様というのに納得がいかずちょっと意地悪気に質問してみた
「うーん。そうだなぁ。君が隠してる100万円の貯金は、彼女ができなさ過ぎてお金で女を買おうとしてバイトしてためたお金だよね。正確には108万と2065円だね」
「馬鹿な...なぜその事を知ってる。貯金をしてるのは家族なら知ってるが正確な金額と目的は誰も知らないはずだぞ」
「言ったでしょ僕は神様なの、何でも知ってるよ。君の初恋の相手は小学校の先生、ポスターの裏に金庫が隠してあって、その鍵はパソコンの中に張り付けてあるんだよね。あとは...」
「もうやめてくれ、ルカが神様だって信じるから。疑わないから。もう許してくれ...」
ちょっとの意地悪が100倍になって自分に返ってきたことを今更後悔した。
「んで、俺をここに連れてきた理由はなんだ?目的を教えてくれ」
「僕の目的は暇つぶしだよ。神様も退屈な仕事でね、やることは見守ることだけ。変なことしたら怒られるんだ。だからさ僕とゲームして遊ぼうよ」
退屈しのぎで俺は呼ばれたのかよ...と内心思いつつも
「じゃあ、俺の元居た世界で俺はどうなってるんだ行方不明なのか?」
「違うよ。君はいないことになってる。だから心配しないで、僕と遊べるよ」
「心配はしてないが、ゲームして遊んで俺にメリットがないだろ。ルカは暇つぶしになるかもしれないが俺はここに連れてこられたんだぞ」
「そうだね。じゃあ、僕に勝てたら異世界に転生させてあげるよ」
「異世界に転生、だと...」
その時俺は釣り針に引っかかる魚の気持ちがわかった気がした。
プロローグは短くする予定だったのですが、第一話とプロローグを一つにしたためかなり長めになってしまいました。
次回は神様とゲームをします。異世界に転生するのはもう少し先の予定です。