俺は真田の…
「えっとこちら征哉…じゃなくて東征哉さん。近所に住んでる、まあ幼なじみみたいなもんだよね」
…何やら紹介が始まりました。
えーあの後ですね、何故か美女に正座させられ、説教されている大の大人二人(征哉&ケント)を見るという何とも奇妙な光景を目の当たりにしまして…
我に返り、何故あけみとケントがここにいるのだろうと思い疑問を口にすると、にっこりと振り返ったあけみに「とりあえずケントくんに紹介してあげて」と提案され今に至るのである。
「東征哉です。いつもゆみと仲良くしてくれてるみたいで」
にっこりと人好きのする笑顔で挨拶する征哉に対して、未だ警戒心が拭えないといった顔を向けるケント。
「…真田の何なんですか?」
「だから、幼なじみだってば。まぁ本当のお兄ちゃんって感じかな?昔からよく遊んでもらってて、あけみは会ったことあるよね?」
何で訝しんでるのか分からないケントに嘆息しながら、征哉の紹介をする…そんな難しいこと言ってるかな?
あけみは知ってるだろうと話を振ると、いつものあけみに戻っていた。
「うん!お久しぶりです、セイヤさん」
「いやーでも久しぶりにあけみちゃんの食らったなー…でも何故に俺まで?」
---ん?征哉は以前にもあのあけみに出くわしたのか?いつだろう?
「すみません。ゆみが泣いてたのでついカッとなって」
へへっと照れたように笑うあけみ。
征哉はあけみのあの顔も知ってたんだーなんて呆けていたら
「おいおい俺がゆみに手を出さないって分かってるはずじゃんよー奥さんいるのにー」
「え!奥さんいるんですか!?」
何で征哉が手を出すんだろう?なんて考えてると、ケントが驚いた声を出していた。
「おう!超ー綺麗な奥さんと、超ー可愛い娘がいるよ!」
いぇい!なん言うくらいビシッと親指を立ててウィンクまで飛ばしてくる征哉…若干ひいちゃうよなー
「なんだよそれ…俺は何つう勘違いを…」
うなだれているケント。
---まぁこんな若くておちゃらけたような人に奥さんがいるなんて思いもしないだろうけど、そこまで落ち込むかな?
「てかコイツ誰?本当にストーカーじゃないの?」
家族自慢に満足した征哉がケントを指さして聞いてくる。
「俺は真田の…その、友達です…はぁ」
「なんでケントがため息ついてんの?」
「まぁ自業自得よねケントくんは」
「ははーん。なるほどー」
あからさまに落ち込んでいるケントを不思議に思って見ていると、あけみが呆れたようにはき出した。
そして何かに気づいたようににやりとする征哉。
---ん?『ケントくん』?呼び方戻ってる?




