タカ様さま?
---さかのぼること10分前---
「じゃ、俺はここで!ちゃんと送っていけよ、ケント」
そう言ってにやにやしながら去って行こうとするタカに俺は今回の計画を話すことにした。
こいつになら話したら協力してくれるだろうと思ったからだ。
「待ってくれ、タカ。あのな…俺たち本当は付き合ってないんだ…」
「は?何それ?どういうこいと?」
タカはさもわからんと言いたげな顔をしている。
---そりゃそうだろな…
事情を説明しようと口を開きかけると
「あのね、私が提案したの」
「あけみちゃんが?ますます分からん…」
俺の言葉を引き継ぐように、あけみが今回の計画に至った理由からその内容まですべてをタカに話して聞かせた。
俺も初めて知るあけみの思惑もその中にはあって正直驚いたが、タカの言葉に俺は後悔の念にさらされた。
「それさ、あの子にとって超辛くない?親友と友達に嘘つかれてるんだぜ?例え作戦や計画だとしても俺はいやだな…」
「俺だって必死なんだよ(あけみが怖いから…とは言えず)…あいつ態度変わんねぇし、俺のこと何とも思ってなさそうだしよ…」
---あー言ってて切ねぇ…
「お前…だからってそれはないだろう。だいたい気持ち伝えることすらしてないじゃん!」
呆れたように言うタカに苛立ちを感じた。
「振られるかもしれないのにそんなことできるかよ!」
---人の気も知らないで…
「そんなのわかんねぇだろ!自分の気持ちも伝えてねぇくせに、相手の反応みて気持ち伝えようなんて、ずるいにもほどがあるだろ!」
「!」
---…あーそうか、図星なのか…
タカに責められてイラついてたけど、それは図星だったから…
「じゃあ相手が何の反応も示さなかったらその気持ちを伝えることすらせずに諦めんのかよ!その程度の想いで相手を試そうなんてすんじゃねぇよ!!」
「…っ」
---まさに正論だ…でもこの想いはその程度じゃねぇ!
「言わなくて伝わるほど相手は超能力でも使えんのか?普通の子だろうが!」
「!っ畜生っ!」
「あ、ケントくん!」
俺はいてもたってもいられなくて元来た道を走り出した。
あけみの呼び止める声にも振り向かずに。
そういや俺、自分のことばっかだったかも…気づいて欲しいって、そりゃ言わなきゃわかんねぇよな…とくにあいつは鈍感だしな…はぁ
「何やってんだ俺!」
誤解解かなきゃな…待ってろよ!




