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切り替え…?


全速力で疾走…の五分後。


「はぁ…はぁ…てか、体力落ちた…情けない…」


酸素が足りなくて足がもつれそうになった頃、着いた先は人気のない裏庭だった。


「うえっ気持ち悪い…」


近くのベンチに腰かけて一息。

酸素も十分に吸って、落ち着いてきたとこで顔を上げると朝日が少しだけ差し込んでいた。

本庭ほど植物は植えられていないが、ひっそりとしていて今の自分にはすごく居心地がよかった。


「ふー……やっぱりうまくいくよねー…よし、二人を応援しよう!…できるかな、はは」


―――あーけっこうダメージ大きかったんだなぁ…


「もっと早く気付けばよかった…」

ブー、ブー


自己嫌悪に陥っていると静かな空間に機械的な音がやけに大きく響いた。


「あ、あけみからだ…もしもーし」


『もしもーし、じゃない!まだ学校来てないの?』


「へ?」


携帯電話のスピーカーから、怒っているだろうあけみの声が聞こえる。


『あと五分で始まるよ!』


「え?」


言われて腕時計を見ると、講義の時間が迫っていた。


「げっ!行きます!ダッシュで行きます!」


『今どこにいるのよ?』


「えっと裏庭…」


『はぁ?もういいから、早くしなさい!席とってあるから!』


恐る恐る返答すると、さらに怒りを帯びた声音で怒鳴られた…


「あ、ありがと!じゃ!」


ツーツー…

慌てて切ったのはいいけれど…


―――顔合わせられるかな…


「ってんなこと言ってる場合じゃないぃぃ!」


やっと一息ついたと思ったら、またもや全力疾走するはめになってしまった。


しんどい。


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