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ヒロインは早々にシナリオから離脱したい  作者: 朔島 涼
五章.滅びた街、進化

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40/60

40.馬車で宿題の答え合わせ

「さて、本日こちらの馬車に乗車させていただいたのは、ランドルフ様に先日頂いていた宿題の提出のためです。」


走り出した馬車の中で突然シルヴィアが口調を変えて話し始める。


「宿題なんて出したっけ?」


ランドルフは怪訝な顔で首を傾げる。


「新しい魔術の件、です、よ!」


シルヴィアは人差し指を立てて、顔の横で空中をポンポンと叩く。


「ええ!そんな上から言ったつもりは…。」


ランドルは驚愕の表情を浮かべる。


「まあまあ、そんな細かい事はどうでも良いんです。」

「はい。」


宿題を出したランドルフよりもシルヴィアの方が完全に先生だ。


「まず前置きとして、私が新しい土魔術を考えたのは、その欠点を補うためです。土魔術自体、他の魔術のように火力の高い技がなく、また効果のない魔物もたくさんいますから。」


同乗している3人が頷きながら聞いてくれる。


「ランドルフ様の炎魔術は元々威力が高く、炎属性の魔物以外にはかなりのダメージを与えられるものです。しかし、昨日のスッド沖での戦闘でランドルフ様とオズワルド様が魔術を使えなかった事で、まだ改良の余地があるのではないかと思いました。」

「確かに…。」

「なるほど。」

「そこで、それぞれの武器を介して魔術を発動するのはどうかと思っているのですが…。」

「武器を介して?」


話を聞いていた3人は同時に首を傾げる。前世のゲームやアニメなどではそのような表現が良く見られたが、この世界で武器に魔術を纏って戦う者は一人も見たことがない。なぜか皆、魔術は魔術、武器は武器として使っている。


「例えば、ランドルフ様であればハルバードに炎を纏って攻撃すれば、急所に当たらなくても魔術のダメージも同時に与えられて効率的。かつ、ランドルフ様ほどの使い手であれば、木にハルバードを引っ掛けるなんて事はしないはずなので、木に炎が燃え移る事もないかと。」

「言葉で言うのは簡単だが、可能なのか?」

「今朝、自分で試してみましたが、土魔術で可能だったので炎魔術と雷魔術でもできると思います。」


昨日夕方に眠ってしまったシルヴィアはかなり早朝に目が覚めてしまい時間を持て余していたため、宿の外に出て新技の実験を行なっていたのだ。


「土魔術を武器に纏ったらいったいどうなるんだ?」

「それは…硬く、重くなりました。自分では支えられないほどに。」


シルヴィアは遠い目をして答える。


「早朝から外でもの凄い大きな音がしていたが、お前のせいだったのか。」

「す、すみません。」

「しかし、私の鞭となるとまた勝手が変わるのでは?」

「そうですね。全く木々や草に触れない、と言うのは難しいと思うので、対象に当たった瞬間、もしくは縛り上げた瞬間に魔術を流すのはどうかと。雷魔術の発動速度であれば可能だと思います。」


雷魔術は発動から威力が最大になるまでのスピードがとても速い。


「それは良いかもしれないな。練習してみよう。」

「はい!」

「俺も頑張ってみる。」


オズワルドの反応を見て、ランドルフもやる気になってくれたようだ。


「私もやってみようかな?」

「アーノルド様?剣術も風魔術も単独でかなりの破壊力を持っていますよ?」

「じゃあ、合わせたらもっとすごくなるんじゃない?」


アーノルドはとても綺麗な顔で微笑む。


「…そうですね、楽しみにしています。」


山が一つ街が一つ、地図から消えないことを強く願う。

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