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ヒロインは早々にシナリオから離脱したい  作者: 朔島 涼
二章.浄化の旅、ゲームスタート

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14.いきなり奇襲未遂事件

「おはよう。よく眠れたかい?」


翌朝、集合時間前となりロビーに向かうと、すでにアーノルドが降りてきていた。早朝とは思えない爽やかな笑顔で朝から癒される。


「おはようございます!おかげさまでよく眠れました。」


シルヴィアも笑顔で応える。


「こんな早朝からひと仕事お疲れさま。」

「あー。」


アーノルドはのんびりしてそうなのに本当に鋭い。まあ、たった今玄関を通ってロビーにやって来たから、外にいたことはバレて当然なのだけど。


「し、仕事ですか?」


何とか誤魔化せないか探ってみる。


「うん。盗賊、20人くらいかな。制圧したのヴィアでしょ?」


諦めた。


「うぅ…。全部正解です。」

「ふふ、僕の目は誤魔化せないよ。」


アーノルドが自慢げに笑う。


「さすがです。」

「さすがなのはヴィアの方だけどね。僕が部屋を出ようとした瞬間にもう制圧してたから。」


日中の移動中から後をつけられていたので、ホテルの周りにに探知魔術【圧力感知】を張っていたのだ。魔術をかけた場所に圧力が加えられると術者に伝わるようになっている。夜中に入ってくる人物など、歓迎すべき客ではないことは一目瞭然のため、引っかかった瞬間にシルヴィアは捕縛に動いたのだ。


「あんな大人数、どうやって一瞬で?」


アーノルドは首を傾げる。


「【重力増大】で動けないようにしてから、普通にロープで縛りました。今、街の自警団に引き渡してきたところです。」

「くくく…。それ、ヴィアの普通なんだね。あははは…。面白すぎる。それ普通じゃないからね。そんな人数を一瞬で動けなくなるほどの魔術、普通使えないから。ははは…。」


アーノルド、大爆笑である。推しを笑顔にできたにもかかわらず、嬉しい以外の感情が湧いてくることに心の底から驚いている。


「何事だ?」

「…。」

「朝から楽しそうだね。」

「お待たせしました。」

「…。」


他のメンバーがゾロゾロとロビーに降りてきた。


「やあヴィア、早朝からご苦労だったね。」


エミリオにもバレていた。


「いえ、大した事ではございません。」


シルヴィアはさっと頭を下げる。


「ヴィアが何かしてくれたの?」

「何の話だ?」


イレーネとオズワルドが不思議そうにエミリオとシルヴィアを交互に見る。


「せっかく早く起きたんだ、すぐに出発しよう。」


ランドルフはシルヴィアの前を通り過ぎてロビーを出て行ってしまった。安定の冷たさがもはや清々しい。


「…。」


ノエルは無言で首を傾げている。絵画から出てきた天使のように美しい。


「ランドルフが出ていってしまったから外で少し話そうか。」


ノエルに見惚れていたシルヴィアはエミリオの声で我に帰る。そして慌ててその後を追った。


ちなみに昨夜の奇襲未遂により、我が陣営の危険察知能力が明らかになった。市民を守る騎士であるアーノルド、自身が危険にさらされる機会の多いエミリオのふたりが危険を早めに感知できるようだ。国の聖女を狙うものは恐らく少なく、また護衛も幼き頃からかなり手厚かったであろうイレーネはあまり得意ではない様子。また、ランドルフやオズワルドは自身が強過ぎる事と普段は守られる立場であることから、危険を事前に察知する能力は高くないと見える。ノエルについては、無口に加えてポーカーフェイスのため、何も分からない。


ともあれ、2日目も無事に全員揃って出発することになった。

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