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3話:いざファーストダンジョン!仲間、増えたんですけど?

いざ、ダンジョン。

ダンジョンを作ったのは魔王とする説があるがそれは嘘だ。

魔王を支える面白四人衆(リオンによると四天王)が作った。

色欲を司るサキュバスの女王アリアのエロトラップダンジョン(これは最後にするか本人にやらせよう)が東。

元勇者で人間の事を知り尽くしたエルフのカオリが作った汎用人間迎撃兵器ことマジックヒューマンラビリンスが南。

魔族きっての従魔使い、獣人族が叡智を結集させた死神の洞窟が北。(彼らの長の女性、オオカミの獣人のリュシエルが四天王である)

それから西にゾンビしかいないゾンビダンジョンがある(制作者はめんどくさがりの部下、サザン。こいつ死霊術が得意だから全部ゾンビにしやがった。後で火炎魔法でぶっ壊して魔剣取ってこよう。)


「ドラゴン殺したら四天王がガチギレして殺しに来るけどアルス大丈夫?」

「殺すつもりはねえ。脱皮した皮が欲しい」

「ふーん」

「それなら大丈夫だ。リュシィは脱皮した皮ならタダ同然だと思ってるからな。……道中、犬科の魔物に会っても絶対殺すなよ?四天王に骨だけにされる」

「マジ?」

「うん」

「詳しいんだな。」

「魔王だからね。」

「ふーん………」

次の瞬間アルスが空気から生み出した剣を向けてくる。いや結構ハイレベルだなコイツ!

「嘘付いてたのか?目的は?俺をどうしたい?その男がまさか四天王か?」

「嘘ついてない!ジョブ剣士は事実!目的はドラゴンが守ってる聖杖を回収する事!アルスは怪我治してくれたら何してもいいかなって思って組んだ!報酬全部あげるから!リオンはへっぽこガンナー!」

恐ろしい踏み込みで襲いかかってくる錬金術師から逃げるようにして眼前のスライムを薙ぎ払う。

プキュッと可愛く鳴いて死んだそいつをアルスは持ち上げて顔面に投げてきた。

「い“やーーーーーーーーっ!リオン!こいつ頭おかしい!」

「アルス、落ち着けって…。取って食う訳ねえし」

「魔王は色好みなんだろ?余計用心するわ!」

「しなくていいもん!私じゃなくてアリアちゃんのせいだし!」

「どしたんサクラ?」

「ピエ」

洞窟の奥からコツコツとヒール鳴らして歩いてくる際どいドレスの女性、サキュバスの女帝ことアリア。

「男の子2人?すっくないね」

「いやお前にやろうと思ってる奴じゃないし。ていうかお前何でここにいるの。」

「ん〜?勇者サマ食べちゃった♡あとねぇ、聖女のお姉さんもいっぱいなでなでしたよぉ?」

「………マジ?」

「美味しかったよ?ね、赤い剣士くんお姉さんと遊ぼ?」

「俺は童貞ですがそれに誇りを持っているしてめえみたいな軽薄な女は好みじゃねえ。お引き取りやがれ。あと俺は錬金術師だ」

「あは、焦ってる〜!可愛いねぇ。…………サクラ」

「ダメ」

「え〜?魔王様ケチだね。」

「そこの奥の狙撃手でいいだろ」

「狙撃手ってサザンみたいでかわいくない〜」

「なんとオッドアイの銀髪イケメンで女の子大好きだ。」

「ほんと〜?」

「そいつなら食っていいぞ」

「やった〜♡」

「ただし勇者のいる階層の5つ以上下まで行ってからな。」

「いじわる〜!もう!アリア転移させちゃってもいいかな?」

「構わん。多少モンスターが出てきた方が勇者も楽しいだろ。」

女2人でゲス笑いを浮かべる。

アリアの転移魔術は魔族の中でも天才的だが、弊害として使うと魔力溜まりが出来てしまい、モンスターを凶暴化させる。勇者達は前門の階層ボス、後門のなんとやらになる訳だ。いい復讐だ。

「それじゃ〜アリア頑張る〜!………我が真名、アリシア・アースルード・サキュバスの名において、ダンジョン45階への転移を命じる!」


風が吹いた。

アルスと私は普通に立っている。

リオンはベッドの上に放り出された。(多分アリアが勇者連れ込んだり冒険者連れ込んだりしていたんだろう)

「あは〜、リオン君の銃カッコいい〜!アリアの魔法で強くしちゃうね〜?」

「え、いいのか?」

「うん〜♡」

なんでもうイチャイチャしてるんだ。

「アルス、行くぞ」

「置いていっていいのかあの盛ってる猿2匹」

「………まあリオンには1ヶ月禁欲させたし。それに特異階層の匂いがするから、魔法薬の素材狩り放題。ただし、階層ボスは四天王の部下の従魔だから触らないのが適解。」

「お前いい奴だな!」

コロッと手のひら返した情緒不安定は剣を杖に変形させてバカバカ魔物を狩り尽くした。このダンジョンの魔物は6時間で自動増殖するとリュシィは言っていたし。

「豊作だ。…なあ、それ貰っていいか?」

物欲しげな顔で見つめられたのは魔獣の腹から出てきた胆石。なんでも麻痺毒とか神経毒、幻影剤の超高難易度の奴に使うとか。鬼畜だな。

アルスがコトコトと材料を煮込んだり材料を刻むのを手伝いながらいつまでもギシギシアンアン聞こえてくるので虚無っていた。私魔王なのに…臣下より地味だし………英雄(魔族視点では)なのに色好まないし…。


もう一度材料を狩り尽くしてやっとアリアとリオンがケロッとした顔で戻ってきた。

「リオンくんしゅきれしゅ〜♡」

足ガックガクじゃねえかお前。そんなにされるなんてサキュバスなのになんなんだお前。

「ヤバかった………初めてこんなにハッスルした………」

「ハッスルって死語だよな」

「私が知る限りではな」

「アリア、しっぽめっちゃぷるぷるしてね?大丈夫?」

「ぴゃあんっ♡」

…………………助けてくれ。このケダモノとサキュバスをどうにかしてくれ。

「さて、どうする?」

「アリア知ってるよ〜?魔物さん、寝かせるの!」

「麻酔ならたっぷりある。」

「麻酔弾にして狙撃すれば良くね?」

という事でリオンのやけにグレードアップして魔銃と化した銃(アリア、余りにもぞっこんすぎて心配だ…)に麻酔弾を詰める。

「アリアは幻惑魔法な」

「は〜い!」

「アルス、魔法とか使いながら全力疾走できるか?」

「ナメとんのか」

「ふむ…リオンはボス撃って倒した魔物これに入れて」

「うっわでっけえ袋」



アルスが回復魔法かけながらでも戦えるおかげで3日以上走り通しではあったもののダンジョン最下層まで狩り尽くした(150階層以上は降りた)。麻酔は4日以降経ってから切れるからバカ勇者が従魔を殺して獣人のお怒りを買う事もないだろう。

「あは〜♡ドラゴンさん女の子だ〜」

「うっひょ素材の塊」

「げっ、卵!あれ割ったらヤバいよな」

「なあ、脱皮した皮ないのか?」

1人小うるさいマニアがいるが放っておこう。放っておいたらすぐ卵の殻や雛の糞拾い始めたが。

『魔王様に四天王様ではないですか!』

念話、俗に言うテレパシーだ。

リオンとアルスは驚いていたがまあドラゴンならこっちの方が多いだろう。

『うむ、苦しゅうないぞ。リュシエルの契約者よ。』

そのままテレパシーで返す。

『はじめまして〜!アリアちゃんだよ〜!」

『お目にかかれて至極恐悦に存じます…!』

礼儀正しいな。そりゃあリュシィが半死半生になってまで契約したがるはずだ。

『それで、この矮小な人間共は何奴ですか?』

『ドラゴンの脱皮した皮が欲しいらしいんだ。こっちは仲間に引き入れた方。』

『その程度のために魔王様のお手を煩わせてしまうなど!己を恥じなければ…!』

「ドラゴンさん…えっと、真名じゃなくていいからなんか名前ないか?」

「我が名はルビー。人の子よ、其方も名乗るが良い。」

「…アルス・リュッケンベルク。」

水筒の水を飲んでいた私はリオンに水を吹き付けた。

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