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死神と白い部屋  作者: 雨鬼 亜鉛
1/1

死神と白い部屋

登場人物

男(後、名前記入)

現世で自殺をした人間。


女(後、名前記入)

女曰く“死神”。

白い部屋と死神 1

           




白い、正方形の部屋。

広くもない。狭くもない。

明かりなんてないのに、明るい。

白が俺の目を刺激した。


────ここは・・・?


瞼を綴じていたせいで白が目を刺激して痛い


─何で俺は此処に居る・・・?


見覚えなのない部屋だった。

俺は体を起こした。

家具も何も置かれていなかった。


『目が覚メた?』


背後から声がした。

俺は驚き後ろを振り替える。

・・

何も居なかった


「何だってんだよ…」

頭がおかしくなっちまったのか、はたまた耳がおかしくなっちまったのか。

どっちにしろ如何だって良い


そう考えた瞬間、思い出した。


後ろを振り替えったまま此の部屋に居る前の事を思い出した。


そうだ俺は…


そうか。ここは──


『''死後ノ世界,,なンかじゃナいヨ?』


今度は前から声がした。

俺はすぐ前を向いた


「っ?!」

振り向いた瞬間目があった。

片目を隠した瞳の大きい目と。

余りの近さに体をのけぞった。


『人間の想像力ッて凄イね。』


少し声調がおかしい女だった。

ピンク色の髪にエメラルドグリーンのグラデーションにツインテールをして、右側の前髪が長い。

服装はピンクと所々にやはりエメラルドグリーンが入ったロリータ服だった。ぶっちゃけ目が痛い。


『貴方ガ何故ここニ居るカ解ル?』


女は問うた。


「俺が、自殺したからじゃないのか。」


『半分正解、カな?』


「…?」


俺は眉をひそめた。

此の女、頭大丈夫か。否、俺も大概か。


『此処ハ自ら命ヲ絶ッた者ガ来るとコ、此処まデはあってルよ。』


一つ間をあけて可笑しそうに嗤う。


『でモ、其れデは満点ハ貰えナいなァ...

人間っテ、想像力ハ凄いノに答エ方に捻りガナいヨね?ナんで?』


いや知るか。何なんだよ此の頭おかしい女は。


「俺は死んだんじゃねぇのか。」


『さァ?其れハ神ノみゾ知るっテ、ね』


「何だ其れ。意味違うぞ其れ絶対」


『否々。合ってイるヨ?』


「は....?」

何言ってんだマジでコイツ。


袖で口許を隠し嗤いこう言った。

『僕ハ死神だカら』




        *


は?マジでコイツ頭大丈夫か。精神科行った方が良いんじゃねぇの。厨二病のごっこ遊びには付き合いたくねぇんだけど。


『貴方、さっキかラ、失礼。別ニ僕頭おかシくないヨ。』


女は頬を膨らませ俺に顔を近づける。

いやいや如何考えても頭おかしいだろ、口調と云い、声調と云い、服装だっ………

今、こいつ…


『云ったデしョウ?僕ハ死神、死ンだ人間ノ心グらい読めルんダよ?』


神だからねと嗤った。

背筋が凍る思いだった。冷や汗が止まらない。

神だ?ふざけんなよ…つか、俺、本当に死んだんだな……良かった


『良かっタ?何故?生きルの愉しクなイ?』


「楽しくねぇ。楽しくなんかねぇよ、辛ぇ事ばっかだった。」


『そっカ』


死神とやらは哀しそうな顔をした。

その顔が妙に誰かに似ていた気がした。誰かに。思い出そうとすると霧が掛かったみてぇに邪魔する。


『如何しテ愉しクなかッた?』


「何でも良いだろ。つか何なんだよここ。」


ぶっきらぼうに答える俺に残念そうな顔をした。


『…此処ハ君が地獄行きカ、天国行きか奈落行きカ決めルるとコだヨ。』


『僕はそノ審査員みたイな者。』


「死神にも色々種類あるんだな。命狩るだけだって思ってた」


もしかしてこいつ死神の中で一番下っぱか?


『なッ?!失礼!貴方トても失礼!』


顔を真っ赤にして怒った。

もしかして図星?


『図星ジゃナい!僕死神の中でモ幹部ノ一人!』


「じゃあなんで俺みたいな落ちこぼれの審査員なんて任されてんだ?幹部サンよ。」


『色々事情ガあるンだよ。』


素っ気なく答える死神。押し付けられたんかこいつ。


『さっキかラ貴方本当ニ失礼ダし、煩イよ。もっト頭のナか静カに出来ナいの』


呆れながらそう言う死神にイラッとする


「うるせぇよ、なら読むんじゃねぇよ勝手に人の心ん中をよ」



『仕方無いンだ。此れハ決マり事。』


「気持ち悪い決まり事だな。趣味のわりぃ」


『何トでも言っテくれテ構ワないヨ。』


冷たい目だった。


『貴方ハもウ少シ眠っテいタ方が良イ』


そう言って死神の手が俺の顔を覆う。



『─''おやすみ。君が目覚める時地獄の始まりだ,,』


俺は、強い眠気に意識を暗闇の中に引き摺り混まれた。






『ごめんネ。***君』

死神の姿は落ちる涙と共に地面に消えたのだった。

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