小さな天使2
「ゆーちゃん、今日一緒に帰ろうな。」
「うん!れーくん今日部活休み?」
荻原玲。高橋さんの彼氏です。
高橋さんはすごく楽しそうに玲と話していました。
この光景をいつも誰もが羨ましそうに見ていたのです。
しかし、ある日突然高橋さんの笑顔は消えてしまいました。
休み時間に高橋さんは、誰にも見えない廊下の陰で女子たちに囲まれていました。
「調子に乗るなよ。玲と付き合ってるからってラブラブするなよ。」
「ラブラブなんかしてないよ」
「私の友達玲が好きなんだよ?友達可愛いのに優衣は可愛くないじゃん。」
「そうだよ。鏡見てみろ」
そうやっていじめられていたのに、僕は何もできませんでした。
でも、僕は勇気を振り絞って、人生はじめての喧嘩をしたのです。
玲と。
「お前は高橋さんが苦しんでいるのを知らないのか!」
頭に血がのぼり、自分でも驚くほどの力で玲の胸ぐらをつかみました。
僕はその時の記憶をしっかりとは覚えていません。
そうしたら、もう次の日から玲と高橋さんは話すことがなくなりました。
僕が2人の関係を引き裂いたのです。
高橋さんの横には誰も支える人がいません。
すごく辛かったと思います。でも、あのまま放置することはできませんでした。
今高橋さんは玲のことを忘れていないかもしれません。
それでも僕はあなたの側にいたいです。
高橋さんの笑顔溢れる顔を、幸せいっぱいの顔をずっと見ていたい。
高橋さん。あなたが大好きです。