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01 保護された月うさぎの心境
僕を助けてくれた飼い主さんは、異世界から転移してきたらしいです。
この世界の悪い奴等をやっつけるために、この世界の人が呼び寄せたそうです。
だけど、戦いの才能がなかったみたいで、他に転移してきた人たち「くらすめいと」さんから足手まといだと思われていたそうです。
それで、ある大きな戦いで見捨てられた結果、飼い主さんはその「くらすめいと」さんに復讐する事を決めたそうです。
ついさっきも、その「くらすめいと」の一人が辺りにいたそうです。
でも、僕が「みつりょうしゃ」という悪い人達の罠にひっかかって怪我をしてくれたから、助けてくれました。
復讐があるのに、僕を助けてくれた飼い主さんはとっても優しい人です。
「君がいなかったら他の人を省りみないで復讐するような人になるところだったよ」といって、のほほんと笑いますが、闇落ちって何でしょう。
僕は、飼い主さんの足元にまとわりついたり、ほっぺをなめたりして遊んでもらいます。
「君はずっとそのままでいてね。非情な復讐者に変わってしまわないように」
「くきゅ?」