まだ瞳を閉じて
非常に短いです。
それからなんか予定が合わないようで数日たった後です。
みんなでボール遊びしてます。ルールというルールもないけどとりあえず転がしてる。
いつもは投げてるんだけどね。
「キャッチー!」
「こっちこっちー!」
私は眺めてます。まぁそんな人数でできるものでもないし。
何より少し腕が重い。
「……さて、どうしようかな」
圧縮魔力の試みを繰り返してみようとは思えないので、資料をあさろうと思ったのだけれど、魔力学コーナーはもう大体回った。それっぽいのを片っ端から読むのはきつい。
「あ、お母さん、今日お手伝いできることある?」
「そうねぇ、あー…。ここでお客さん待ってて、多分メルシャンに来るから」
「はーい」
「あとシャリア?これからニワワに会いに行くのだけれど、一緒に来てくれない?」
「うん、わかった。服はこのままだよね」
今は修道服だから。
「そうね、髪だけ整えておいて」
「うん」
ぱっはと整える。
ふーん、ふふーん、(以下略)……。
オッケー!
「行ってくる!」
「いってらっしゃーい!」
「がんばー」
ありがとね。シェーラもブレイザも。
「頑張るよ!」
さぁて……修羅場っぽさそう。
「流行病ですか…シャリア連れてこない方がよかったかしら?」
「大丈夫!感染防止は簡単なんだ!そのかわり致死率めちゃ高いけど!!!」
ネルフさん大変そう。ニワワさんありがとねー。
「まず何をすればいいの?」
「点滴!これ!」
やり方わかんない…。
「後はお薬回してきて!」
こっちはできる!
「それではー!」
お薬回してきます。でこれ何の薬?
「よくわからん…!とりあえず風の魔力が原因っぽい…」
ふむふむ?
「光よ、弱らせ探査せよ」
………んー、わからん。
「はにこれ、まぁいいや配ってきまーす」
記憶が曖昧なので整理しよう。
思考放棄したいことも多かった。
お薬配り終わった後、点滴やらが落ち着いたらしく、たくさんの人で休憩していた。
「いやぁー、応援たっぷり来たねぇ。助かったよ、セリーナもありがと」
「お気になさらず。私たちが一番遅かったですし」
私も何か食べたいなぁー。
「とはいえシャリアちゃんの対処能力は助かるよ、仕事が早い、小回りがきいて駆けつけるのも早い、しかも魔法の処置だけなら普通に優秀。いいねあの子は…っと、これ食べるかい?」
「はい。ありがとうございます」
わーいココアクッキーもらったー!食べる!
「おいしい」
「それはよかった」
うきうきです。もぐもぐ。
「しかし魔力が少なすぎる。極致に至るには少し工夫がいりそうだが」
「おそらく彼女のクラウス…彼はそのように顕現するかと」
「なるほどねぇ…」
お兄ちゃんかぁ。話しかけても何も返ってこない。これまでのようにスペースを空けたら、流れてくるだけ流れてきたけど反応がない。
「………」
えっと、なんでこっち見てるの?
「なにかご用?」
「いんや。別に?仕草が女の子らしくなってきた、と思って」
「はぁ……ありがとうございます?」
ふぁ、あくび。流れてきてるから、いるんだろうけど。
「…お兄ちゃん?」
ぼそっとつぶやいた。やはり反応はない。
「また、待つ?」
いつか存在忘れそう。なんかやだね、それ。
「拒絶するようなことを覚えることはない聖女でも、忘れたくないことを覚え続けられるのかはわからないんだよね」
問題はここなんだよなぁ…。
何も保証されてない。だからといって何もしないわけがない。何かはしないと。
「………うーん、何しよ?みんなを見てくるかな?」
様態チェック大事。
とはいえ、異常は誰にも確認できなかったんですけど。
えぇ、誰にも「見つからなかった」ですとも。
……。敵か。
まだ、目覚めは遠い。
ちょっとうまくいかなかったので次の発作で直す気がしています。
TS要素どこ……ここ……?
「おまえさては好きだな?」
「まぁ、うん」
定期的に言うだけ。コーキが目覚めれば別だろうがな!?起きろし。
「それ言われてどうしろと?」
今となってはコーキの台詞と口調忘れないためのやつになってる。
「そうなんだ…。あ、もう終わりか。お読みくださりありがとうございますー」
次回は珍しく幕間です。




