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幻影の花が咲き誇り始める少し前

 そもそもお兄ちゃん戦闘技術と言ってもたいしたものはない。

 暗殺するためだけみたいだし。まぁ、ばれても良かったみたいだけど。

 戦略、暗殺、武器制作、そのあたりの知識は全く使えません。戦略に至ってはお兄ちゃんが苦手なせいで話にならないし。

「おーい」

「ああ、どうした?」

 何かあったー?

「ぼーっとしすぎじゃねぇ?」

 考え事してたのばれた。

「別に良いだろ、ちゃんと人には警戒してる」

「ってか妙に自然体だな」

「まだまだ混ざってる。今残ってる記憶を引っ張り出してんだ」

「混ざってるというか取り込んでるような…」

「気のせいだろ」

 全く忘れようがないらしい。忘れる気もないが。

 何でと聞かれたら答えに困るかも、今は。

「そろそろまた新しいことを知る」

 すべて知り尽くすことなんてないんだって分かっているし。ならなんで知りたいんだろう?

「よく考えると少し怖いんだが」

 難しく考えても建設的なことなさそうだけど。

「まぁいい。出来ることを増やそう」

 そもそもそのために調べてたんだった。うっかりうっかり。てぺへろ、だっけ?なんか違うなぁ。

「…もうついたか」

「だなー」

 メル姉の本当のお家。いつもここを借りて着替えている。

「ぱっぱとすませよー」

「おう」

 メル姉の両親に会ったことはないけど、許可だけもらってる。

 忙しそうなところなのに…すみません。


 おうち…教会といわないとややこしいよね?とにかく、着いたんです。

「ブレイザ、シャリア、おかえり」

「ただいま」

 挨拶大事。

 そうなんだけどそうじゃないや。

「おにちゃん、おねちゃん、おかえり」

 シェーラが挨拶してくれるようになったのです!!朝!

「ただいま、シェーラ」

 だから意識的に返すようにしました。気をつけねば気をつけねば。

「ただいま帰りました、っと」

 いい加減なのか細かいのか。

「何かあったの?」

 今気づいたが、血なまぐさい匂いがする。猛烈に。

「……セイントキャンプから骸骨の魔物が。理由は不明ですが、下位の魔物が1体だけなので報告だけにとどめました」

「カタカタしてたー」

 カタカター。どういうことだろ…? (骨の擬音までは知らないらしいシャリアです)

「闇の魔法を使う個体じゃなくてよかったよ」

「確かにな、シャリアいないのに来られるとまずいだろ?」

「うん」

 ブレイザとソルトは仲いいね。前にけんかしてたのが懐かしいや。

 ふとズキン、と感じた。

 何だろう…懐かしいなぁって…。

「シャリア、大丈夫?」

「大丈夫だよ、アリカ。少し思い出してただけ」

「おやまぁ。さ、ご飯食べよ!」

 元気だなぁ。

 ちりちり、とオレンジの髪の毛が音を立て光る。

「おや?………………………………は?」

 頭からはてなマークが出てくる感じの声。

「なんかやばい変なこと起こるからみんなで頑張れってさ」

「はい?」

 何かが起こるらしい。アバウトすぎない?

「多分一ヶ月後ぐらい」

「大分後だね?」

「神様視点なら最近なんでしょーね」

 それまでにある程度調べきりたいな。


 一月で何百札も読めるわけがないので、すべて知り切れたはずもなく。

 いくつかの神と、いくつかの真理を知った。それが何になるでもないけど。

 ところでその間に気になることがいくつか。

 一つは治療の仕事が一向に来なかったこと。

 一回行ったんだけどね?


 そこはほとんど人がいなかった。

「もうけが人は一人だけですよ」

 とのことで。

「大丈夫?」

「情けねぇことにやられすぎたわ」

 いつか治療した記憶がある。確か足を治療した木槌の人。

「魔法で治療しすぎるとろくでもねぇことにもなりかねないとか」

「へぇ…私も気をつけないと」

「おいおい…聖人になられたというのに無茶するなよ」

 この人の何がだめか、わかるかな?

「むむむ…」

「どうした?」

 自然治癒を待っているんだろうけど…妙に、治りが悪い。

「……なぁ、どうした?」

 というか、なんか変?よくわからない断片を貼り付けたような不出来な体になりかけてるところがある。しかも形状は線。見えない傷跡があるみたい。

「ちょっと待てそこは!?」

 ……じー。ちっこい。

「ちっこい」

「これもその影響だよ、ってそうじゃねぇ!?」

 引き剥がされたー。

 さすがにやばいことしてる自覚はあるけども。

「なんとなく原因がわかってきたよ、聞いてくるね。おまた見ちゃってごめんね」

「お、おう…」

 はて、妙に恥ずかしいのも事実なので相応に好奇心が満たせるといいけど。


 続きはそのうち。なんかごめんねー。

予定より早くなったけど精神の成熟も早いからトントン。

「今がいつか曖昧だけど次が2月からスタートだからね」

「チューンが15になってるのか?もう」

そうだね、いつの間にか。

ところでシャリアちゃんに聞きたいことがいくらかあるけど。

「なにー?」

「ろくでもなさそう」

何でちっこいってわかるん?

「かまかけ、だっけ?それ」

おー?

「あれ引っ張るほど大事なことじゃないような」

いや、しばらく関係ないけど唐突な設定と思われたくないからこの段階から引っ張ってから出してくことにしただけ。

「も、もう終わろう!?」

「そうだな」

次回は未定です。とりあえず方向性はある程度決まったところなのかな?少なくとも私視点はそんな感じ。

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