k 素材
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脱出のため、隙を見つけないといけないらしい。
何の…というか誰のなのか?、隙かは知らないけれど。
「そこは私でやるけど、気を引くための手段考えて」
気を引く手段…発砲、爆発、大声(特に悲鳴)、後は…人だかり。
最後についてはある程度集めて離さなければだんだん増えていくってだけの話。あまり拘束力は高くないけど神様どもにも効くだろう。
後は効果あるかは知らない。大声とかはなんか届かなそうなんだよなぁ。
で、それで?だから?えーっと?
[よく考えれば、この状況でどうやって手段を用意しろというんだか分からんな?」
「私にもわがんね」
えぇ…?
まぁいいけど。分からないなりに考えてみればいいだけだし。
でもなぁ…。探すか作るか、な訳だけど。まずどこまで作れるやら。
[……しかしなぁ。服ねぇのな」
「ごめんね、サイズが合わない」
今の俺はシャリアと大体同じ体格、つまり子供だ。
一方叢那は前世で死んだときのの姿とほぼ変わらない。
まぁ、そりゃあサイズが合うわけもなく。こいつ幼児体型だとは思っていたが、流石に小学生くらいの子と服を共有できるほどではなかった。…(中学生くらいとならできると思)
「何を考えてやがるにぁ?」
[いや、特に何も」
どうでもいいことしか考えてない。話を変えることにする、というか。
「ならいいケドモ」
[まだその口調続けてるのか…」
なぜ続けているのか気になる。あとうざい。殺しに行ったほどウザい。
「意味不明すぎて、って理由で人気になった。どうしてそれが理由になるのかわかんないけど」
困惑するほかない。二人で何で?と思っている。
ぼーーーーっとしていても時間は流れるが、何か起こるとは限らない。
そんな時間に飽きるまで、そうして過ごしていた。
「で、どうする?」
[時限爆弾作ろう。デジタルタイマー付きのやつ」
「その心は」
[なんか見た目に面白そうだろう?それが何かを知らない奴らなら、だけど」
ぱっと思いつきで言ってはみたが、材料さえあればいい案なのでは?
「作れるの?」
[材料さえあれば割と簡単」
「えぇ…?あ、材料いけるかな?適当に用意してみるけど」
どこからか取り出された工具と電子機器の数々とダイナマイトと火薬。
[い………………いけんじゃねぇかな?威力は適当で問題ねぇし」
でも衝撃で爆破するのは無理しかないなぁ。
[足りなかったら要求するわ」
「はいよー、出せるのは食べたりしたものくらいだから」
おまえ爆弾食ってねぇだろ?
ニトログリセリン直で出されなくてよかった。っと、そういえば…。
[そういや前世心筋梗塞起こしてなかったか?」
「あー、うん。あった。それが?」
よし、やってみよう。
[……おまえニトログリセリン投与されたりしてねぇ?」
「え、あ、そうかも。え、どうするの?」
そりゃあ決まってる。こういう刻は、ふざけたようなことしかしない。
[さぁ?知らん。始めてみようか?」
まぁ、そんなに面白みのないことしか思いつかないが。
何やかんやで時限爆弾が完成。時計ももらってアナログ式でも表示できるようにしてみた。
後はそれなり以上の指向性のあるスピーカーをもらったのでそれも取り付けようかと思ったがpcなしでプログラム組む方法がちょっとよくわからないので見送り。プログラム構築はそんなに詳しくないんだぁ。割とこの爆弾も原始的な構造だし。
それより考えずにはいられないことが一つ。
[スピーカーと時計…どうして出てくるんだよ」
「食べてなくてもいろいろ出せるもんで」
どうやら答えは知らなそうな様子。まぁ、食べてないならどうでもいいんですよ、えぇ。
[ところでどこに逃げる気だ?」
「普通に下界……あ、そもそもさっき居たのは神界ね。神のたまり場かな」
[それ大丈夫か?」
なんか下界に行ったところでどこまでも追いかけられそうだが。
「……ん。神様は下界では油断すると死ぬからね。それを対処した上でキメ顔キープは結構きつい」
[キメ顔キープってその言い方はどうなんだ?」
確かにイメージ的に合ってる気もするけど、そもそも今はそういう問題ではない気がする。
「……ごめん、雑談するの久しぶりすぎてちょい話し疲れた」
[乙ー」
お疲れさん。
……雑談が久しいだのなんだのはとにかく、やりにくいのはこちらも同じだ。こちらで話を適度に振るとかそういうこともできない。
まぁそもそも前世、友達なんて作ったことすらないからってのも大いにあるんですけどね!
「ってかさっきの言い方…ここは神界ではないのか?」
「境界線って感じ。でもここからは下界には行けないんだよね」
「はぇ~…」
なぜそんな変なところにいるのかは聞いても仕方がないだろう。正直よくわからん。
「あ、極致は自分で調べて?普通の使い方が私にはわからないから」
「極致?」
「ん。神の業」
なんか不思議なものを聞いた。調べて…か。できる前提で言われたのが引っかかるところ。
「今はそれより、作戦を実行するよ、それが第一の囮。二つ目は私が用意した。そして最後は…」
「時間、か?」
「yes」
そりゃそうだと返ってこなかったあたり、言葉の綾かなんかではなく本当に時間が囮らしい。
どういうことやら。
そんなこんなで、始まった。
次は未定です。
「明日も未定です」
「それどういう意味?」
この意味は誰にもわかりません。でも意味深な上に気に入ったので加えさせていただきました。
第27誤字報告について
魔物など、欠落のある生物の鍵かっこを[」とし、正常な生物と区別しています。
意図的なものと明記していなかったことを謝罪申し上げます。
また、報告いただき心から感謝しております。