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前哨戦 開戦

今日の最後。

8/31 一つ前が抜けていたので一つ前を読んでない方はそちらもお読みくださるとうれしいです。

 どうしてこうなった。

「…は?」

 一言発せただけ隊長はすごい。

 目の前には、巨大なクレーターができていた。

 それは、山の向こうにいた敵すら飲み込んでいた。

 ちなみにそれがわかる時点で予想はつくだろうが、そもそも山そのものが消えている。向こう側に動揺している兵士や血が見える以上被害があったのも明白。

「っ…進軍を開始せよ!!」

「「「おおおおおぉぉぉぉぉーーーーー!!!!!」」」

爆音と言っていいほどの雄叫びとともに進軍する戦士たち。

 本当に…どうしてこうなった?


「シャリアちゃーん!!」

「~~~~っ!?」(「なっ、あっ、~~!」)

(「変、わ、る!!!」)

 …変態でごめんなさい。

 真っ先に思い出すのが下着姿で部屋に突撃してきたメルシャンだった。思ったよりおっぱい育ってたんだよね…。というか、普段意識してみないようにしてるから見てしまうとどうしても頭から離れない。適当にむっつり現象とでも名付けよう。

 え、表現をぼかさないのかって?…どこから聞こえたんだ、今の。

 別に性器でもないしいいのでは?

 なんかそういう問題でもなさそう…って言われそうだと思ったがまたどこかから本当に同じように聞こえた。

 えーっと、余計で所したね。真面目に回想を始めます。


 まず、魔法で都市を囲む壁の上に出てきたところからか。

 それ以前は特筆すべきこともなかった。せいぜいメルシャンの軍服が風で飛びかけた程度だ。

「どこに行けばいいのやら」

「人はいないのかしら?」

「ああ、やってみるか…魂よ」

 メルシャンはセリーナに言われて魔法を使う。

「同じ高見の者を追え」

 魔法の検知範囲がどれくらいか知らないが、範囲内にはいなかった。

 文脈からするに、どうやら高度が同じ地点に限定する代わりに範囲を広げたようだが。

「反対へ飛ぶよ?」

 反対を見つめる。…この都市は川が通っていたのか。

(「空よ、その身を傷つけることなく向かいへ運べ」)

 引っかからないならとりあえず反対側へ。

「いた」

「いるわね」

「えぇ…」

 そこにいたのは羊。服を着た羊。ファンタジーに二足歩行とかいうことはなく、ただペットに服を着せたような感じだ。

「メェ~」

「え、え…?」

 本当にただの羊のようだ。

「えーっと…転移お願い」

 メルシャンが何かを読み取ったのだろう。羊に頼む。

「メー?めめぇ?」

「外」

「メぇッ!」

 そうして転移魔法によって外に出た。

「メルシャン、あれは何だったの?」

「えっとね、近くの看板にこっそり“転移を行ってくれる生物(か魔物)。転移のお願いと外か内かの指定を行え”…ってあった」

(「心を読んだわけではないのか」)

「心を読むって…あれは言葉で考えてないから」

 これだけ聞くと、メルシャンだけが近くの看板に気づける観察眼があったように見えるが、実際は言葉で考えてない羊が看板のある場所に意識を向けてることだけがわかっただけで、メルシャンも自力で見つけられたわけではない。

 その点も踏まえると、あの羊が無害だろうことは確かだと見当をつけるのは簡単だろう。

「…で、どこ?」

 この時は途方に暮れたが、割とすぐに見つかることになる。

「それではよろしくお願いします」

 それぞれの部隊ごとに集合し、説明を受ける。

 シャリアも目的の場所に着いたようだ。

「さて…説明を始める!といってもこちらはほとんど訓練と同じだが…受けたことのない者も焦るな、説明が難しいから現地で行う!」

 しかし説明は先送りである。

「ぶっちゃけほとんど指示はない!基本的に空気を読んで動いて、怪我人を回復する、重傷者は運ぶ!これだけだ!」


 直後に冒頭のようになった。

「私は何をすればいいのかな」

(「とりあえず待機だ、ほかの隊員も動いていないし、何より団長が何かしている」)

 後ろでおそらく魔法を使っている隊長。そこをちらちら見ている隊員がいることからも何かをしていることは間違いないはずだ。

「あれ?」

 いつの間にか、目の前には金色の障壁とでも呼ぶべきものが、戦場にいる人たちには、緑色の光が見える。

「自分の金色のが消えたら危険、緑の光が弱い人は死に近いから比較的優先かな。というわけで、気をつけて行ってきて」

 近くの人が指示をくれる。

「うん!」

(「命令系統どうなってんだ?」)

(「さぁ…?」)

 実際は隊長の指示で彼(もしくは彼女)は教えてくれたのだが。

「さて……(どこまで現実が」見えてしまうのやら)

 何か聞こえた気がした。

 多分…すでに見せてしまっている。知ってしまっているよ。

「あうっ?血!?」

 彼女が唐突に驚く。そしてそれがひとりでに治るように彼(?)には見えたろう。

五年で見切りをつけると言っていたはずじゃ…。

「忘れてたんだろ」

「矛盾はしてないよね。五年後に『こちらに』どうとかは言っていないから」

あ、察しはついていると思いますがただの言い訳です。該当部位は第46「狂う視点のオンパレード」の最後のほうにこざいます。

「これは後書きなのか、本文なのか」

「知らない」

実際関係ないですしそりゃあ知らないでしょ。

後は真面目に話します。

まず、今現在、この作品のブックマークが20になりました。誠にありがとうございます。

次は…特にないですが投稿ペースが不安定になると思います。もしかしたら今回みたいに二、三週間に一回何本かになるかもしれません。

よければこれからも、彼女たち…というか私たちをよろしくお願いします。

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