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二度目の追体験 襲撃の始まり

 魔物の話について聞いた。

 ところで「魔物の話を聞いた」っていったときに、魔物は話題なのか話し手なのか、さっぱりわからない。

 その詳細は以下の通り。余計なことが多かったので要約する。

 まず、魔物は魂がない生物。魂がないため、普通のものは魔法を使えない。

 魔法が使える魔物は、魔物から生まれた魔物。それはとても恐ろしい。人間型の魔物が恐ろしいのは、性欲のすざましさと多くの種族の子をなせ、しかも格を上げることさえあることだという。

 具体的には、ゴブリンから孕まされたらホブゴブリンを産む。

 まぁ、ファンタジーの魔物って大体、人間を利用し人間に脅威をふるうでないかえ?

 それがむしろ魔物に利用されに行って、しかも無駄に耐え利用され続けるとかウザくない?ということである。


「エッチなのやだ…」

 孕むの詳細を聞いたシャリアの反応がこれ。

 ちなみに先ほどあげたゴブリンとかの影響で情操教育は早い傾向にある。でも才○二だめ。日本大問題。……そういう教育もしてるんだろうか(意味不明)。

 オークとかは含まない。女騎士でもなきゃ死ぬは。くっ、○せ!

 リアルに結構ある恐怖世界。

(「……」)

 実際コーキには思うところがあった。

(「何かあったら、俺に頼れよ」)

(「むぅ…」)

 実は、俺はもう目覚められるのだ。と思い出したから言ったが、どうせ今はその気が無いんだろうな。

 まぁ、シャリアが15になれば自然に開くんだろうけど。

「そもそもこれからどうなるかなぁ」


 ……今のは、お兄ちゃんの?

 いつぶりだろう?こんなに感じられたのは。下世話なのばっかだったけど。アウトじゃないよね。ね?

 えっちなのダメだよぉ…っ。

 私への浸食は三分の一で止まって、それ以来混ざったことはない。

 混ざることはなくても、交代はできる。便利だけど、以前より共有はしにくくなった。

 私にとって、それは大変なことかと言われれば、そんなことはないけれど。

 お兄ちゃんとしては、目覚めたいのかな?どうなんだろ?

 私としては、まだダメですよーって感じ。なんか、まだ、私らしいのが何なのかがわからないから。

「また考え事?」

 ソルトが話しかけてきた。

「うん」

「そっか」

 いつの間にいたんだね。

 それにしても。このときは何か妙なことを考えているような…?

「ねぇーそこの変なの達ー」

 のんきに冷酷に宣言した。

「ヘンタイたちごと斃してあげるからでておいで!」

 それはなんとなく怒りに近いものがあった。

 それもとても理不尽な。

 そして、その形はまたも非常識な形で現れた。

「光よ!邪悪なる魔物を打ち砕き給え!」

 あっさり光でそこにいた()()()魔物を殲滅した。

 そう、らしい、だ。魔物がいたことなどあのときの私も視認できていない。

 だから、とてつもなく恐ろしい何かに見えたのだろう。

「くっそ、正義バカの回し者かよっ!」

 そう小物っぽく言い残して去って行った。おっと。

「むー、あいつなら行けるか?」

 とまぁ、切り札があるようで。

「何であっても、魔物は怖いから倒すのがいいね」

「怖いようには見えないけど?」

 怖いって何だっけ?そもそも感情自体がよくわかってないけども。

 頭で理解するものではないのがわかってはいるからね、時間の問題ですむといいね。

「細かいなぁ」

「どこが…?」

 まぁそうだけどさ、私は誤魔化すよ。

 何かを口にくわえてメルシャンが戻ってきた。

「おこらひへるはぁ」

 はい?何ていった?と思っていたら、くわえていた串カツを外して。

「お昼だよ」

 とのことであった。

「おっけー」

「はーい!」

 とっとこ歩く。

「…大人びてるなぉ」

(「それを貴方が言いますか?」)

「へ?」

 メルシャンはなんて言ったのかを理解していない。ついでにシャリアもわかってない。

 何かに干渉されているのは確かだし、これから確かめに行こうとしていることがわかった。


 今日のお昼は串カツと……雑穀米だった。

(「赤実玄米…」)

 お兄ちゃんはトラウマものである。

「どんだけなのよ…」

(「今ならもう味もほぼ感じないけど、苦手意識がね?」)

「まぁ分かるけど、っ!?、ぁっづっ!?」

 ボヘーっと食べていたら熱かったらしく、のたうち回るメルシャン。

 それを見ていた私はなんか既視感を感じるのであった。

一応補足

始まりってほど襲撃がないのはそういうこと

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