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追憶 教会の少年(たち)

9/22 ページ別レイアウト設定により色を表示。本文内に出た二色を、それぞれ訪問済みリンクとマウスオーバーのリンクの色に設定。見にくいかもしれません。その点は申し訳ありません。

 私はその出会いは印象深かったが、チューンとかとの出会いは覚えていなかった。

 これなら、当然だよね。

 気がついたら、目の前に居るんだもんね…。


「えっと、おはよーございます?」

 目の前の男の子に聞く。

「そーだな」

 お兄ちゃんぐらい?

「それで、誰ですか?」

「ん?ああ、そうか、別人なんだったか?」

 その人はそう前置きしたから、お兄ちゃんとは会っているらしかった。

「僕はチューン。チューン・アルコルだ。よろしく、シャリアちゃん」

「はい、よろしくお願いします」

 そうしてチューンとあったのである。


 少し遡った頃の話。

 メルシャンとエリシアは仕事のため表へ出て、アリカと昼寝(シエスタ)をしていたとき。

 相変わらずというか、アリカはすぐに寝ていたが。


(「この体眠れない…ふぁ」)

(「じゃあ代われ」)

 なんとなく代わるべきな気がした。

(今更だが、無いんだよなぁ)

 この体は、やはり女の子なんだとふと思うときがある。

 どうしても、かすかに違和感を感じるのである。

「して、どうなるやら」

 ふと、扉に向かって一人つぶやく。

「…何だ、起きているのか?」

 しかしその部屋の外には人が居たらしい。

「ああ、入っていいぜ」

「なぜ男口調だ…?」

 そう苦言を呈しながら入ってきたのは、青白い髪の男。いや、男の子、だな。その顔は幼さが少しある。しかし、凛々しく美しい。

「桔梗色の瞳」

 少し思ったことがある。その色。まるで裏返しのようだ。

「ああ、この目か?少し嫌われていてな。魔力の神の目の逆、らしい」

 少しさみしそうな表情で語る。

 しかし、魔力の神?

「それって何だ?」

「それが何を指しているのか図りかねるな」

 ああ、済まない。

「魔力の神。あと、補色で何が悪いの?」

「補色はその神に嫌われる傾向にある。魔力の神はそのいい一例。正確に色を計ったとき、おれは56、54、α2だった。神はa0、a2、54らしい」

 2の8乗で示される見慣れた16進数表記の半分、か。

 ってゆうか16進数なのが変わってないのはおかしくないか?

 まぁいいでしょう。

「そんなわけで捨てられたんだ。ところで、お前が『お兄ちゃん』だろ?その口調」

 あれ、その話聞いていたのか?

「そうだな」

 あっさりと認めておく。

「起きてていいのか?」

「この体、昼寝がしにくいらしい。寝た方がいいんだが……」

 実際寝れないから代わったのだし。でも寝ないと育たない思なぁ。これでも2才だぜ?

「ああ、それは仕方が無いの、か?」

「わからん」

 少なくとも、今すぐの問題ではないから分からないのは確かだと思う。まぁ、それは言うまでもないか。

「でも、一応寝る。お休み」

「おう、ここに居るわ。ああ、後俺はチューン・アルコル。よろしく」

 そう彼は名乗った。

「えっと、『私』はシャリア。ってな訳でよろしく」

「お前の方の名前は?」

「……一応、はあるが、今の俺の名前じゃない」

 しかしこちらには持ち合わせがなかった。

「それを名乗るならば、俺は金平(かねひら)晃樹(こうき)だ。一応いうと、晃樹の方が名前な?」

 一応昔の名前を名乗っておく。家族の名前をついでに言ってみた。父の名は金平龍樹(たつき)、母は金平虎奈(とらな)。言ってはいないが、妹の金平聖奈(みな)もいるな。

「コウキ、タツキ、トラナ、かぁ」

「そ。ふわぁ……おやすみ」

「おう、お休み」

 じゃぁ、あとは寝る。

 お休みなさい。

9/22 進数とかごっちゃになったんでうまく戻しておきました。

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