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追憶 教会の少女たち

再開します

改めてよろしくお願いいたします。

 そして、そこに私はついた。

「ここが教会です」

 古びた教会。しかしそれは塗装だけで、壁にはヒビ一つ無い。

 整備はされていることが分かる。

(「お兄ちゃん?」)

 …問いかけても答えはない。

「さ、入りましょう?」

 とりあえずそこに入ることにした。

 北西の教会、か。

(「本当にこれでよかったのかね……」)

(「?」)

(「??」)

(「???」)

 何か聞こえたけどなんて言ったか分からなかった。?を送っても追加で返されるし。

 そうして中に入る。中には二人、人が居た。

「おかえりー?」

「お帰りなさい、お母さん」

 なぜか疑問形でお帰りと言いながら、こちらを見る赤毛の少女。くりっくりの金色の目がぴっかぴか。

 もう一人はなんか緑の少女。ふく、みどり。かみ、みどり。め、みど……り?青かな?どっちだろ?

 本当に目は何色?

(「…ん?」)

「貴方達はどちら様ですか?」

「……達?この子だけよ?」

「いえ、声がしました」

 あれ?お兄ちゃんの声が聞こえているの?

(「お兄ちゃん、代わる?」)

(「何かやだなぁ」)

 何がいやなのさ。

「何がいやなのさ……」

 苦情は受け付けておりません。

(「そもそもここでも聞こえてるもの」)

 セリーナさんに押される。とりあえず行こう、とのことだろうか。

(「えぇー?それ私も?」)

「うん。でもさ、なんかほとんど聞こえないんだけど」

(「俺に読まれないようにがんばってたからか?」)

「ええ、それだけぇ?」

 それだけもそれだけ。

 多分それだけ。私が知るわけ無いじゃん。ねぇ?

 私のことってあまり考えてないなぁ。逆にお兄ちゃんのことばかり考えているような。

「まぁでも、それでもいいか。セリ姉、皆呼んでくるね」

 奥の方にかけていった。

「じゃ、私もー」

 エリシアちゃんも。

「じゃ、いこうか」

「うん!」

 うん?あっ。

 さっきの緑の子、エリシアちゃんだー!


「……あなたはクラウスに選ばれた存在、ですね?」

 二人でお話。

「多分、それ」

 なんか思う。

「……」

 セリーナは何か遠くを見るような顔をしていた。何か、思うところがあるらしかった。

「「あなたは運命を変えられると思いますか?」」

 なぜか声が二つ聞こえた。ただそれをシャリアは意に介さなかった。

「運命って、何?食べられる?」

 もうよく分からない。

「えぇ?」

 食べられるとかはじょーだんにしても。

「変えるものじゃないよ。運命は過去にしかない。未来には運命なんてものはない。あるのはただ、未知だけ」

 らしい。byお兄ちゃん。

「意味分かんないよ……」

「自分で言われても困るわよ?」

 そうかな。

「お兄ちゃんが言ってた?多分」

 言ってたのか残ってたのかは知らない。

(記憶に残ってた……?いやこんな言葉知らん)

 二人の考えによるに、記憶に残っていた感覚を言葉で引き出したらしい。

 しかしセリーナは足音によって、予測そのものを遮られた。

「どっせーやぁ!!」

 ばごーん、と扉を蹴り開けたのははオレンジの髪の女の子。

「あー、この子が例の子かぁ」

 コーキは扉の開け方…と思っていた一方、だぁれ?とシャリアは思ってみていただけだった。

「えーっ、とー、私は、アリカ。あなたは?」

「私は、シャリア、あと、お兄ちゃん?あれ?お兄ちゃんの名前なんだろ?」

 今更そのことに気づいてしまった。

「ああ、そういえば誰かいたんだっけ?ああ、今更だけど、私を覚えてる?」

 その誰かについては突っ込まない。

「うん、エリシアねーちゃん」

「そーそ、よろしく、シャリア」

「あーあーあー!いつの間にか仲良くなってるぅー!」

 そう言って戻って来た。

「私はメルシャン。よろしく!」

「うん、よろしく!」

 そうやって、メルシャン、アリカと出会ったのであった。

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