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追体験をするために

訂正

×アリシア

○エリシア

 記憶を呼び覚ますための追体験をする。

 まるで己が他人であるかのごとく。と難しく言ったが、夢を見るようなものだ、と簡潔に言える。

 さて、そのためには催眠にかかりでもする必要がある。

 この世界の魔法で、催眠をかける。

 精心魔法が該当すると思われるが、教会の子たちではシャリアしか適性がなさそうであった。

「どうしようか……」

「人連れてくるとソルトがねぇ」

 メルシャンとエリシアが長椅子に座って悩んでいる。シャリアは後ろの長椅子で聖癒の力を使い続けている。暇つぶしである。

「闇の適性がない心適正のある人、かぁ」

「シャリアちゃんぐらいじゃあないかな、それ」

 そもそも闇と心の性質は似ている。

(なぜなら、闇という概念は思い込みの一種から始まっており、本来実在しないものである。また、その思い込みの元は心である。闇を感じる心があるなら、自然と心への適性はある。これは(イコール)ではないが、人間は本能的に暗いのを怖がる生物なので大体は感じるものである。なので(ニアリーイコール)である。)

 まぁそんななのである。

 ちなみにシャリアとしては、思想的才能はコーキの影響も強く受けている。

 コーキとしては、闇というものが理解できなかったのだろう。なんか闇落ちしてるみたいなグレ方してたくせに。

 グレたがどうとか云々については爆弾と憎悪と雉鍋叢那で察してください。

 心については、自身の感覚と言うより、叢那の人心掌握への理解が強いだけである。父親は元々はあくまでファンであるために、多く調べてはいた。それを多く聞かされた晃樹は人の心理をよく理解していた。そのせいか、自分にはたいした効果が無かったのである。(そもそも自力で解除できなくなるのだから効果が無いのは幸いであった。)

「でもさ、その人の性格が必ずしも魔法の適正に合うわけじゃないでしょ?性格は闇と心は同一でも、適性はそうとは……」

「でもさぁ、事実皆こうなってるわけで…」

「催眠が数秒で済めばなぁ」

 別の場所でやればソルトも関係ないのだが。

「……………………」

「どした?」

 そもそもだが。「教会の子たち」は試したが。

「お母さんは………?」

 セリーナは一度も試してもらってなかったりする。

 まぁ、結論から言うとだめだったのだが。

「おおー!名案!!」

「いくぞぉ!」

「「おー!」」

 勢いに乗ってはしゃぎだした二人はまだ知らない。はしゃいでるにしても飛び跳ねたりしないあたり落ち着いた子だことで。

(「ってゆうかお前さぁ……まぁいっか」)

(「どうしたの?」)

(「ああ、シャリアじゃないからいいです」)

 関係ないが、魔法の適正限界をはかるアイテムがあるのだが、シャリアがさっき……


「闇の適性本当に無いんだね」

「うん」

 ほぼ無反応の水晶玉のような物を見てしょげるシャリア。

「次は邪悪かな」

「うん!えいやぁー……あ」

 キィーバリッ!と黒く輝いてすぐに砕けた。破片は黒いままである。

「「え?」」


と、やたら高い適性限界を示して壊したため、とりあえず闇の才能はないことと壊すぐらい邪の適性があることは分かった。ちなみにあれ、絶対零度で国を一つ覆ったほどの氷魔法使いが壊れる寸前まで追い込んだと言うことなので適性自体はそれ以上と言うことである。まぁ、そもそも魔力量の問題でそんな真似できませんが。

 それらの結果。

「また貯金の理由が増えたわ…」

 とまぁ。買い直しと養育費が増えたのであった。

 何のための養育費かというのはそのうち説明しますね。(適当乙)

 そんなこんなで時は巡る。

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