幕間 お勉強の合間
毎度お久しぶりですとしかいえない状況のまともではないものです。ログインの仕方は忘れていましたが細々と書いていました。
多分そろそろどこら辺か改稿します。
次が半分しかできてないのが不安です。
私はお勉強で疲れたの。
「やーだ、やーだ、遊ぶの~!」
これを放り置くの。
「余計疲れることしたところ悪いけどさ、最近動いてないでしょ、体鈍るから外出るよ」
無理だったの。変わり身が早過ぎる。
「頭が疲れてるから久しぶりに交代する」
「ほい、どこ行く?」
「真面目に戦ってみない?」
それはまた……恐ろしいことを言うね。
「魔法使わないなら分身で戦うか?」
「いいね!力加減ミスしてもいいのは助かる。ちょっと趣旨ずれるけど後でどうとでもなる、はず!」
はーい広場へレッツゴー。私は何をしてようか…。
訓練場の大広場を使うことにした。ホテル前の広場じゃあ危険だからそうもなるよな。
「やろうぜ」
「お嬢ちゃんがどこまでやれるかな?っと、違うんだっけ」
「どっちでもいい。そういや女の子になったのに女の子扱いされたことないかも、俺」
まぁ、基本俺が表じゃないし。
さて、と。相手の身体能力の化け物っぷりに対して、俺別に戦闘技術あるわけじゃないんだよなぁ。
「斬るぞ!」
「こい!」
とりあえず正面から借りた木刀で斬りかかる。
あ、もちろんのこともう一本持ってるけど、今はとりあえず両手持ち。
「ほいっ」
軽く木刀を横から払いのけるだけで思いっきり腕を横に飛ばす。つーか体から右腕離れちまったよ。
「うげ、これでだめかあっぶ!」
その勢いがあれば回転して二撃目を打てる。しかしそれも避けられた。迎撃しなかったのは力加減がまだ不安なんだろう。ただ…。
「あー、無理。もうこっちもいかれた。痛覚ないからいいけど…」
勢いよく振り抜いた結果脱臼した。
「作り直して仕切り直しだな」
「ごめんね…」
しばらく繰り返すとするか。
休憩~……。
「ツボ押し上手だねぇ」
「これでも武術を修めているので」
ふぅ。くすぐったいような刺激と脱力感。気分がいい。
「ふぁ、んぅ……」
これはとてもいい。
……。
「くっそ集中できねぇ!」
やけくそ気味に投擲したが、そこそこ余裕を持って掴まれる。
「やらしいんだー」
しかも原因見当ついてやがる!
「聞いてもしょうがねぇけどさ、なんでこういうときの声ってそういう方面で悩ましい声なんだろうな?」
「確かにね……うお、っと。不意打ち多いね」
「魔法の補助入れて、あるいは魔法でこれやるのが俺の基本スタイルだ。つーか叢那に暗殺仕掛けてたの知ってるだろ?」
とは聞いたが知ってるかどうかは知らない。どっちでもいいけどさ。
さて、さっき投げたの拾っておくか。
「大体のことは聞いてるよ。一時期から雑談は私に振ることが多くなったからね」
彼女の拳をかろうじて両手の木刀で受け止めたが、木刀ごと胸を貫かれた。
「胸がへこんでもーた」
「へこむってレベルじゃねーよ」
服から再生しまーす。
「はぁ……そういやちょっと二次性徴始まってるんだっけ」
「そうだな」
「色仕掛け覚えるまではいらないかもだけど、それなりに知識はあった方がいいかもね。教えてあげな?」
あー、これそもそも叢那が自分とシャリアの話しかしてないな?
っと、再生できたしまた正面からいくかぁ。
「俺は享年12だ、ほとんど知識ねぇよ」
「あらま。15に満たない魂……ムラナの混沌って無垢と隣り合わせなのかもね」
「かもなーあー?」
今度はシンプルに肋骨下で真っ二つ。手刀でそれやるのもはや加減しようとしてないだろ。
「おまえこれ、加減する気あんのか?」
「ごめんねー、気を抜いちゃった。やっぱだめだな」
みたいですねー。じゃなきゃ早々に治癒魔法だけ解禁とかしないから。
「つか、こんなきれいに切れるもんなんだな」
「その体だからじゃないかな…」
「なるほど?あー、正義よ、度重なる死に応えよ」
効果切れしたし。分身の蘇生コスト安いから普通の魔力でやれてるけどさぁ…。
……いや、人の蘇生にどれだけ必要かは知らんが。
「分身の蘇生ってより再構築って感じだな…」
「その違いで消費減らせるあたり、魔法の技量では私のボロ負けかな」
「技量はそうなのかとしか言えんが、組成と再構築の違いはそんな小さくなくね?」
別になんでもいっちゃいいが、どうしても指摘したくなった。
「うーん、それもそうか」
「ああそうだ、いつまでやるよ?」
「あの子が戻るまで。本体動かさなきゃそっちは意味ないでしょ?」
「そうだったな、じゃ、いくぜ!」
さて、あと何回ぼこされるのでしょうか。
ふぅ。すっきりー。
「お疲れ、ノイド」
「うん、一仕事終えたから寝るね。おやすみ」
「うん、おやすみ」
さて、私は私でやりますか。
……さっきの感じ、防御張っても危ない気がしないでもないので私は模擬戦なしでもいいんじゃないかな…。
「素振りなら使い慣れたのでいいか、来て」
例の剣をとりあえず呼び出した。
中身を創造の魔力に変えて振る。ちょっとつんのめった。やっべ……。
混沌の方でやったらどうなることやら……。
「ていっ!ほいっ、やっ!」
振り回し、振り回される。
戦う理由。そんなのあったかな?と、考える。というか次の敵は誰?
戦わないと手に入らないものはあるけど、生きるための狩りを知らない私にはその辺は語りようがないんだよね。
「なんでもいいや」
ソルトのことに思い至ったとき、綺麗に振れた。
「これだけ考えればいい」
これだけが最低限必要なこと。もちろん、不要だからといって考えちゃいけないこともないだろうけど……今はいいや。
「それにしても、魔法なしだと振り続けるだけで一苦労だね」
「そりゃなぁ」
「がんばれー」
「なんて雑な応援…」
と適当に評して、しばらく続けるだけのお時間。
しばらくして。
「よし、今ならいけるよ、木刀に持ち替えて、こい!」
「じゃあ俺戻るわ…」
もう何度粉砕されたかも不明なお兄ちゃんが戻ってきました。
「てぇい!」
「っと?」
「やぁ!」
ひたすら打ち込む。ほとんどが逸らされるけど、隙を見てもう一方を打ち込んでいく。
「そいっ!」
「あうっ」
胴体クリーンヒット!
「えー、ごり押し?お兄ちゃんと全然立ち回り違うじゃん」
「昔からずーっとざっくり魔法使いながらだったからか、あんまり細かい考え方できなくて…」
「あー、えー?普通そうなる?」
っと説明面倒。こうたーい。
「釈明から逃げたぞこいつ。俺もいたし、後はわりとすぐにこれを使うようになったからな」
邪滅の曲剣をそこら辺に突き刺す。
「あー、使い慣れてはいるんだ、剣」
「ちな二刀流」
(「えいっ」)
私も聖癒の直剣を作り、やっぱり手に持たないので突き刺さる。
「それは、うーん、そっかぁ」
「いや、よくないのはわかるんだけどな?まぁいいや、再開するぞ」
「っせい!」
なんか今のが一番鋭かった。
「……あー、そっか」
もう一本木刀を転移で引き寄せ、振り回す勢いで襲いかかる。
「え、ちょ!?いや魔法つか……え!?」
それでもさすが、大分捌いてる。
右上、左、下、右、上……適当にしか振れてないけど、そこそこ当たってる。その理由の大半は加減してるからだろうけど。
「ふぅ~」
「ちょっと待って!かなり無茶し続けてきてるでしょ!?もうちょっと自分を大事にして!?」
本気で心配されてしまった。
「大丈夫、もうこんな無茶してないから。鎖もあるし」
そういう問題ではないけれど。というかまた無茶はする。
「そう、あーいや、そうか。いつかまた無茶する必要はあるよね、うん。でも、どんなに生き返ろうと、どんなに傷を癒やそうと、命は一つだけなのは何があっても変わらないんだからね?」
………さらに上を返されました。
「うん、わかってる。食べられちゃった女の子はどうにもできなかった」
ああ言えばこう言う。私だけど。
「……」
………あっ、やらかした。
「……………」
「ノイドくんヘルプー!」
この後、またお兄ちゃんが大変な目に遭いましたとさ。
全身の疲労がぁー……。この疲れいつになったらなくなるのやら。




