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人殺し、ここにいた

今回の本編とは関係ない話。

この世界観において龍は結構偉大な生き物のはずなんだけど今のところ威厳がない。多分本編に関係なくなるので龍の話はまたしばらく後で。投稿ペース的に大分後ですが。

 俺だ、の一言で通じたあたり知ってるんだろうけど、なぁ……。

 まぁいいや。概要は概ねわかった。

「つまり奴については」

「知っている」

 親父なら、叢那を普通に殺しに行きそうなんだけど。

「勝ち目もあるまい。何よりそんな暇もない。世界をかけた大戦争だ。殺したくても味方を殺せんよ」

 お前そんなまともか?

「そんなに規模がでけぇのか?」

「ああ、そうだ。おまえはどうもそうでもないようだが」

 話飛んでるぞ。何のことだかわかるが。

「再会が敵対できる場面じゃなかったんだよ。何も気にしてねぇあたりが不気味だよ」

「ふん、気持ちの悪い化け物が本性を現して多少は満足だが……ああそうだ。ついでに思い出した。多少の朗報だ。虎奈(とらな)は完全に消滅しちまったが聖奈(みな)は無事だったらしい、そもそもあの事件で死んでいないから転生していない」

 何でそれ知ってるんだよ。

「あいつ生きてたのか、最後爆発した気がするが」

「お前が完全に盾になったようだな。俺たちのおかげか死体ごときで心を病まなかったようで何より」

「誇れねぇだろ馬鹿」

 そんなことどうでもいいや。大体それを知ったからってなんなんだ?



 なんか、変な気持ち。

「さて、後聞きたいことがあるなら答えてやろう。非常に脱線したがな」

 確かに本題が遥か向こうに消えてる。じゃあ、聞いておこう。

「あなた、今本体じゃないよね?」

「………なぜ?」

 図星かな。じゃあ、そうだなぁ。

「空よ、剣に然るべき魔力を込めよ、起動、抹殺せよ!」

「銀よ、陰のため、真を盾にせよ」

 とりあえず斬りに行ってみた。

 本物……真っ黒でしかないものが陰と呼んだ人型存在の前に立ち塞がる。

 とりあえず剣は元の場所に帰ってね。

[ふん、よくやるわ」

「途中で入れ替わってただけなんだね」

[………はぁ。お前、教皇だな」

 あれ、なんかばれた。

「手紙、帰ってから読むね」

[そうしろ、伝えるべきことと秘するべきことがあるはずだからな」

 ふむ……。

 冷静に考えてみよう。

 とりあえず、今は時間が止まってる。私たちでも動ける範囲はこの部屋だけ。

[神とは違う。一部例外はあるが」

「時間止めないと消えちゃう感じ?」

 というか神様は違うのか。お兄ちゃんは何か聞いてたのかもね。あの幽霊も……?

「ああ、幽霊。肉体がないのか」

[うむ、精神世界を神界と呼んでるやつがほとんどだが、そこに普段はいるな」

「ふぅん」

[…肉体、あるいはそれと魂しか完全にないのが魔物。我らは精神と魂しか備わっていない」

「そうなんだ」

[割とわかりやすいやつだな」

 なんかあった?

[認識してないのか意識してないのか単に表現してるのか」

「純粋に何のことかわからない…」

[興味の有無が口調に表れすぎている」

 あれ、まじか。

「気をつける」

[そうしておけ。ところで少年、寝てるのか?」

「え?あ、寝てる」

「そもそも俺が来るまで昼寝していたようだからな……おっと、一人称間違えた」

 なんなんだ、こいつ。ちょっとこの偽物不快。本物だけしゃべっててほしい。

[では最後に一つ助言だ。強い魔物と戦ってみろ。いい経験になるだろう」

「わかった」

 頷いたら、扉が開いた音がするとともに消えた。

 そして時が流れ出す。


 強い魔物、か…。

 何かあるのかも知れない。適当な場所に転移してみようとかする?

[よぉし、降臨準備完了だ、お」

 なんか今空間が開きかけたような。

(「今の誰だよ」)

(「さぁ…?」)

 何でもいいと思う。とりあえず幽霊系の声してた。

(「放置するなよ…心よ、人を探せ」)

 えっ?と……近場に不審な人はいないね。

「空間開けたんだし遠くにいるんだと思うよ?」

(「それはそう」)

 そろそろ戻ろう。でもシェーラと話をしてから…。

「あ、いたわ!こっちに来なさい!」

 おっとちょうど来た。急だな。行く前にソルトを私の使ってたベッドで寝かせとこ。

「あらま」

 近所の子供たちが集まってる。おいてあるのはボールと棒。なんかの球技的なのですかね?

「シャリアならリブに勝てないるんじゃない?」

「多分無理だよ、がんばるけど」

 ルールブックを読む。ってこれ荒天国産では。まぁそれはいいとして、なんかゴルフみたいなラグビー?よくわかんないけどがんばろー。


 ちなみに惨敗した。

ゲームはゲートボールみたいななにか。荒天国に出番があるなら、また出てくる機会もあるだろうね。

「それではまた明日…?」

「すでに明日」

投稿時間が珍しすぎるという話がここに移される。




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