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そんな歌、歌うと思った?

2023 2/2 いろいろ加筆。

 どこにいるのか。頭の中にいない様子だから、左腕のどこかだ。狙って、そこに向けて、話しかける。

(「もういいよ、お兄ちゃん!私の望みは決まった!私のために力を貸して!!助けて!!!」)

 多分、声は届く。聞こえる。あとは動けるか次第。

 来て!!!!



 いつかの深淵より目が覚める。今度は自力で動けるか。

(「望みは…………。私のために力を貸して!助けて!!」)

 望み。そうだね、彼女の望みを形にしなくてはならない。

『魔力不足』

 どうやら、魔力が少ないことが気になる状況に陥っているようだ。

『物体生成手段の不足』

 ふむ?この声は何だ?

『目の欠落』

 は?

 おい待て何があった!?

『拘束手段』

 っと、なんか具体的になってきたな。とりあえず声そのものを考えてる暇はないな。

『核は、義眼』

 目の欠落の件か。

『技は?知在りし神具よ、考えよ。形にせよ。目覚めは定めた後に努力せよ』

 ふむ、なら考える暇もあるまい。拘束というなら一つ。

 さっさと目覚めないとな。


(「これで、行けるか?」)

 クラウスとして覚醒したとはいえない。しかし、目は覚めた。

(「そいつに時間稼いでもらうか」)

 というか誰だあれ。また人数増えたんか?この教会、資金保てるか?

「うぅー!お兄ちゃん助けてー!」

(「あれ、声届いてない?」)

 発してる気はするんだけどな…。

「えーい!」

 ……うーん、魔力が足りない。いつものといえばそれまでか?とはいえ今となっては、俺には俺の魔力がある。シャリアのも合わせればなんとかなるか。

(「聞こえるかっ!?!!?」)

「うわっ!?……代わって!!」

(「任せろっ!!」)

 さっきより音量控えめに。

 さ、やりますか…。


 手を持ち上げる。

「久しぶりの感覚だ」

 他でもない、俺を目覚めさせる。

 失っていた目に視界が戻る。これが俺という感じが、少しだけする。

「借りるぜ」

 シャリアの魔力も借りて、作り上げる。

「っと……ここからかな」

 左腕をまくり、黒い模様をさらす。

 なぜ、これが?

 すごく昔にあったよな、こんなの。懐かしい。

「貴様ら、静まれ!!」

 普段の彼女からすれば異様だろう言葉を吐きながら、クラウスとしての力を行使する。

 すべては、捉えられ。

 刃を突きつけられた者たちは、なぜか一様に気絶した。

「ふぅ……って、あれ、一人居なくね?」

 いつの間にか一人減っていた。大丈夫か?

「………コーキか」

「ずいぶん久しぶりだな、ブレイザ。あの頃に比べると大分大きくなってんのな」

「当然だろう」

 まず消えた人を聞くか。

「一人いなくね?」

「あー?」

「あ、シャリアのお父さんどっか行っちゃってる」

 ん?どういうことだ?

「まじか、何しに来た?」

「なんか殺人衝動みたいなのを頭の中で叫びながらだけど、完全にシャリア守りに来てた気がする」

 なるほど。後で会いに行った方が良さそうだな。この魔法、自然解除はされないだろうし。

 そのまま、裏に戻る。……で、そこにいる羽の生えた奴は誰だ?見覚えある気がするが。



 その時だった。

「……」

 シャリアが、ただ手を持ち上げた。

 そして、その髪は黒く染まり、

開けられた左目に光がともり、食べられた跡が見えなくなる。

「借りるぜ」

 残る瞳が赤に染まり、同じ色の瞳が左の眼窩(がんか)に現れる。

「っと……ここからかな」

 左腕をまくると、あのときのあざを反転させたような模様が、現れている。それも、真っ黒な。

「貴様ら、静まれ!」

 ………あ、これコーキじゃね?

 クラウスに目覚めたか。が、じゃなくてに、ってなるあたりすげぇよな。

 現れるのは鎖。それで人々を絡め取り拘束する。先には刃があり、それを近づけて気絶させていく。

 目を背けたくなったら意識を失うとかここまでして仕掛ける割にはもろいな。

「ふぅ……」

 それでも一瞬で片付けやがったのはやべぇよ。メルは……対応できなかっただけか。あんまり気にしてもしょうがないだろう。



 ところで私からどう見えたか。


 この感じ、とても懐かしい。かごに揺られてるみたいなこの心地よさ。

 あ、視界が戻った。でも変な感じする。

「借りるぜ」

 うへ、吸われるぅ。やめてぇー。とりあえずご自由にどうぞだよ。

 にしても私の(?)力どんなのだろう。

「れ!」

 鎖!?なんで?

 まいっか、なんとなく私にとってもかなり便利そうだし。

 ここでも操作できそうだし、お兄ちゃんが使うことの方が多そうだけどね。

 作り方だけ後で聞こう。

 にしても、あっさり解決したね。問題はお父さんだけかー。



 わたし

 ひとりだ

 たわし…

 ちがうね、うん



 だめだった。なら…!

『すまんが、止まれ、今のお前ではあれを殺せん』

「なんで!?」

『あの男が目覚めてはさすがにまずい、もう神の力に足を踏み入れるだろう。攻め込めば、それは今だ』

 そうか、できないのに…。

『では帰還する』

「ありがと」

『ふん』

 ああ、感謝なんていらなかったんだっけか。



[帰還したぞ、おらっ!」

 とりあえず蹴飛ばす。

[使えねぇ」

 こいつが一番上玉だが戦力外なんだよなぁ。そもそもよく考えるとこいつは、戦力外の敵、の方が正しいかもな?

[さて……どうしたもんかね」

 あれの戦力が把握できれば、か。あれ単騎なら五分だろう。俺の支援と奴の支援の差で、勝率が決まる。しかも勝率という。

 なかなか、面白い。

[戦闘し続けたあの頃の、血が騒いでくる」

 俺が手を下してもあまり面白くないが、そうした方がいいような、そんな気もする。

 だがそうはしない。

 奴らの勝ちよりはましだが、魔力の神にすべて滅ぼされてはかなわんからな。

キアァーシャベッタァー!!!!!

実際こんな感じです。

「ようやく合流だな」

「長かったねー」

よし、TS要素帰ってきたぞ!!好き勝手いこうぜ!そのうち。

「いろいろ適当な…」

「予定は未定ってやつだね」

まぁ二人にとってはあれでしょうけど。

それでは次回!長くなってて制作難航中!

「ここまでありがとな」

「これからもよろしくー」

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